知識には3種類あり、それぞれの尺度ががある。そう話してくれたのは、慶應義塾大学大学院教授の曽根泰教先生だ。
どういうことなのだろう?
1つ目は、学者が相手にしている知識で「真か偽か」が問題となる。水を沸騰させると水蒸気になる、という類の知識だ。
2つ目は、「役に立つか立たないか」が問われる知識だ。ビジネスで成功するには○○が大切だ、という類の知識だ。これらは真か偽かを明確に証明することはできないが、経営には十分「役に立つ」知識だ。
3つ目は、普通あまり知識とは呼ばれないが「面白いか・面白くないか」で判断されるものだ。例えば、テレビ、ゲーム、アニメ、小説などだ。あるテレビ番組は、面白いから視聴...
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くらし
知識には3種類あり、それぞれの尺度ががある。そう話してくれたのは、慶應義塾大学大学院教授の曽根泰教先生だ。
どういうことなのだろう?
1つ目は、学者が相手にしている知識で「真か偽か」が問題となる。水を沸騰させると水蒸気になる、という類の知識だ。
2つ目は、「役に立つか立たないか」が問われる知識だ。ビジネスで成功するには○○が大切だ、という類の知識だ。これらは真か偽かを明確に証明することはできないが、経営には十分「役に立つ」知識だ。
3つ目は、普通あまり知識とは呼ばれないが「面白いか・面白くないか」で判断されるものだ。例えば、テレビ、ゲーム、アニメ、小説などだ。あるテレビ番組は、面白いから視聴率が高い、そういう尺度だ。
現代の世の中には「面白い」ことが溢れすぎている。だから学校の先生は大変だ。
伝達すべき知識を、ゲーム、アニメ、マンガと勝負しながら「面白いか面白くないか」という思考で授業に臨む学生に教えることができるのだろうか?
今の時代、学生の興味を引き付けるのは、なかなか難しいのではないだろうか?では、どのようにしていけばよいのだろう?
例えば、芸術は「真か偽か」「役に立つか立たないか」では判断されない。水準の高い芸術は、楽しく、面白いものである。
その面白さを、他の知識と組み合わせていって、役に立ち、かつ面白い知識を生み出していく。あるいは「真か偽か」の上に成り立っている科学的な知識や普遍法則を面白く伝える方法を考えていく。そんな方法を考えていく必要がある。
ビジネスマンにとってもこれは大きなヒントになりうる。3つの知識の尺度をフィルターにし、物事に接してみると思わぬ発見がありそうだ。新しいビジネスを生み出していくヒントにして欲しい。
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