中国の国営通信社『新華社通信』は、同国の国民的英雄であるゾウ・シミン(36=中国)が突発性の失明を被り、上海市内の病院で緊急手術したことを発表した。世界選手権3度優勝や五輪連覇など、中国初の快挙を連発してきたゾウは、昨年11月、クワンピチット・13・リエン・エクスプレス(タイ)とのWBO世界フライ級王座決定戦に勝利。プロでも世界の頂点に立ったが、今年7月の初防衛戦で木村翔(29=青木)に11回TKO負けを喫し、今月に再起を表明したばかりだった。2014年6月にもゾウは網膜裂孔の治療を受けている。今月31日に大田区総合体育館で五十嵐俊幸(33=帝拳)を相手に行われる木村の初防衛戦でも、ゾウの存在感はなお強く、勝者は再戦することがほぼ確実視されてきた。五十嵐にはアマ時代に2度、ゾウとの対戦経験がある(2戦2敗)。