実は危ない!満員電車での熱中症
“熱中症は猛暑日になるもの”そう思い込んでいませんか?実はまだ気温が低い梅雨時期からでも、熱中症で救急搬送される人は多いのです。ここでは見落としがちな熱中症のキケンをご紹介します。

キーワードは“多湿”

猛暑日でないと、油断しがちな熱中症対策。
それほど暑くない日でも、多湿な場所では熱中症のキケンがあります。
それは湿度が高いと、汗が蒸発せずに体温が下がりにくくなるためです。

一般的に熱中症になるのは湿度が75%以上のとき。気温が30度以下であっても、湿度が75%あると熱中症の発症率が高くなります。また、高齢者は体の感覚が鈍くなっており多湿による不快感を感じにくくなります。
湿度計を用意し、湿度に注意することも熱中症対策として有効です。

気づかずに過ごしてしまいがちな、多湿の場所。例えば、洗濯物の室内干ししているときの部屋や台所。
また、レインコートやカッパなど熱が篭る素材を長時間着るときも注意しましょう。

通勤電車に潜む熱中症のキケン

通勤ラッシュの満員電車も、熱や湿度がこもる場所。クーラーがかかっていても、人でぎゅうぎゅうの車内では温度が上昇し、異常な暑さを感じることがあります。
息苦しい中、汗をかいて水分補給ができないままでいると熱中症になる危険もあるので気をつけたいところ。
とはいえ、毎日の通勤・通学に外すわけにはいかない満員電車。何を心がけたらいいでしょうか?
①弱冷房車を避ける
クーラーが苦手な方への配慮として、最近は節電も兼ねて弱冷房車を用意している路線も増えています。
ただ、暑くて汗がひかないときには弱冷房車を避けましょう。
②車両の中で人口密度が低い場所を見つける
ドア近くは、人の乗り降りが激しくて駅に着くともみくちゃにされがち。また、ドアが開く度に外の熱気が入ってくるため、温度が上がりがちな場所です。
そこで、車両の真ん中や連結部分付近などが人に押されることもなくおすすめです。
③こまめな水分・塩分補給
夏や梅雨時期は外にいる時だけでなく、電車などの移動時にも水分補給できるものを持ち歩くと安心です。
特に、不規則な生活の方、睡眠不足の方は体力が落ちているので要注意。熱中症は、ちょっとした予防で防ぐことができるので、自分の体を守りましょう。

熱中症の応急処置

もし電車の中で熱中症の疑いのある方がいたら、どんな行動をすればいいでしょうか。緊急対処方法をまとめます。

①熱中症はこんな症状!

高い体温、赤い・熱い・乾いた皮膚、汗をまったくかいていない、もしくは汗を大量にかく、頭痛、めまい、吐き気、意識障害、熱けいれん(こむら返り)、熱失神(立ちくらみ)。

ポイント1.意識があるか?
もし朦朧としていたり、ほとんど意識がないようだったら、救急車の手配を!電車の中にいる場合は、乗務員に意識がない旨連絡します。

ポイント2.自分で水分を飲めるか?
自分で水分を取れない場合には、誤って水分が気道に入る危険性があるので、介抱して無理に飲ませてはいけません。嘔吐の症状がある時も同様です。点滴で水分を補給する必要があります。病院へ!

応急処置方法

①衣服を緩める

ネクタイやベルトなど体を締め付けているものはなるべく緩めます。電車は公共の場所なので、色々な配慮が必要です。体に触れられることに抵抗がある人も居ますので、意識がはっきりしている場合などでは、「ボタンをあけた方がいいよ」などと声をかけてあげましょう。朦朧としている場合には、同性の方に衣類を緩めるよう依頼します。本人への声かけも忘れずに。

②体温を下げる

首、わき、足の付け根などを冷やします。皮膚に水を直接かけて、うちわや扇子で扇ぐことでも体温を下げられます。冷たいものを持っていたら、提供しましょう。冷たいペットボトルなどを脇に挟む方法もあります。

③今から出来る予防策【まとめ】

・外出前に湿度と温度を確認する
・睡眠不足や体調が優れない時には無理をしない
・冷たい飲み物を持つ
・なるべく涼しい場所へ

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