「おっさんずラブ」2018年新語・流行語大賞トップテン入り「奇跡とは本当に起こるんだな」


【流行語大賞/モデルプレス=12月3日】今年流行した新語・流行語を決める「2018ユーキャン新語・流行語大賞」(『現代用語の基礎知識』選)が3日、都内で発表され、俳優の田中圭が主演を務めた今年4月期のテレビ朝日系ドラマ「おっさんずラブ」がトップテン入りを果たした。

「おっさんずラブ」に出演した林遣都、田中圭、吉田鋼太郎/写真はクランクアップ時 (C)モデルプレス
「おっさんずラブ」に出演した林遣都、田中圭、吉田鋼太郎/写真はクランクアップ時 (C)モデルプレス
◆「おっさんずラブ」新語・流行語大賞トップテン入り

授賞式には同局制作チームより貴島彩理プロデューサーが出席。2016年に単発ドラマとして放送されたのをきっかけに連続ドラマとなったが、プロデューサーは「(2年前は)まさかこのような場に立たせて頂くとは思わず奇跡とは本当に起こるんだなあと思いました」と感慨深くしみじみとコメント。

貴島彩理プロデューサー (C)モデルプレス
貴島彩理プロデューサー (C)モデルプレス
視聴率としては最終話が5.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で自己最高と、大きな数字には結びつかなかったことにも触れ、「こんな大きな賞を頂いて、テレビ業界なのか日本なのか温かい変化を感じております」と実感を語り、最後に「座長の田中圭さん、吉田鋼太郎さん、林遣都さんを始めとする全てのキャストとスタッフ、温かい視聴者の皆様に感謝を伝えればいいと思います」とメッセージを送った。

田中演じる主人公のモテない独身男・春田創一を、吉田鋼太郎演じるピュアな乙女心を持つ上司・黒澤武蔵と、林遣都演じるイケメンでドSな後輩・牧凌太(林遣都)が取り合うという“全員男”のカオスなコメディーながら、名役者たちの熱演と純愛ストーリーが話題を呼んだ同作。SNSでの盛り上がりは回を追うごとにヒートアップし、最終回を目前にTwitterトレンドでも2週連続で世界一を記録。「東京ドラマアウォード2018」では作品賞の<連続ドラマ部門>グランプリに輝き、田中は主演男優賞を、吉田が助演男優賞を受賞。放送終了から半年が経った現在も、多くのファンを魅了し続けるドラマとなった。

<選考委員による解説>
平成最後の2018年、なんとおっさんが主役でしかも、お相手もおっさんという設定の純愛ドラマが地上波で放送され人気を集めた。今の時代、おっさんたちは窮屈だ。セクハラ禁止、パワハラ疑惑、不倫などしてバレようものならお先真っ暗である。女性に押されっぱなしの男性が切り開いた新しい世界、それがちょっとダメで優柔不断なかわいい男子とのオフィスラブというわけだ。これがSNSで共感が集まった。いわゆる視聴率ではなくSNS上での盛り上がりを表す「視聴熱ランキング」ではドラマ部門でベスト2にランクインしたほどのブームとなった。現実の少し先をいくのがドラマだ。男女いりまじっての真剣恋愛に、国会議員による「LGBTは生産性がない」の妄言は完全に霞んでくる。

◆2018年新語・流行語大賞は「そだねー」

2018年新語・流行語大賞受賞者 (C)モデルプレス
2018年新語・流行語大賞受賞者 (C)モデルプレス
今年の年間大賞は平昌冬季オリンピックで銅メダルを獲得したカーリング女子日本代表・ロコ・ソラーレ(LS北見)が試合中の会話で使っていた「そだねー」に決定。ロコ・ソラーレの代表理事である本橋麻里選手が受賞者として登壇した。

このほかトップテンには、サラリーマン同士の恋愛を描き大反響を得たドラマ「おっさんずラブ」、サッカー・ワールドカップ・ロシア大会でゴールを決めた大迫勇也選手を称えるセリフから波及した「(大迫)半端ないって」、NHK番組「チコちゃんに叱られる」より「ボーっと生きてんじゃねーよ!」、ほか「eスポーツ」「ご飯論法」「災害級の暑さ」「スーパーボランティア」「奈良判定」「#MeToo」が決定した。

■「2018ユーキャン新語・流行語大賞」トップテン
※五十音順
・eスポーツ
・(大迫)半端ないって
・おっさんずラブ
・ご飯論法
・災害級の暑さ
・スーパーボランティア
・そだねー
・奈良判定
・ボーっと生きてんじゃねーよ!
・#MeToo

◆「新語・流行語大賞」

2018年新語・流行語大賞決定 トップテンを発表 (C)モデルプレス
2018年新語・流行語大賞決定 トップテンを発表 (C)モデルプレス
「新語・流行語大賞」は、今年1年の間に発生した多種多様な「ことば」の中から、軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語を選ぶとともに、その「ことば」に深くかかわった人物・団体を毎年顕彰するもの。

1984年に創始され、毎年12月初めに発表。『現代用語の基礎知識』収録の用語をベースに、自由国民社および大賞事務局がノミネート語を選出。選考委員会によってトップテン、年間大賞語が選ばれる。選考委員会は、姜尚中(東京大学名誉教授)、金田一秀穂(杏林大学教授)、辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)、俵万智(歌人)、室井滋(女優・エッセイスト)、やくみつる(漫画家)、清水均(『現代用語の基礎知識』編集部長)で構成される。(modelpress編集部)



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