市川猿之助被告「言い表せない罪を感じています」判決受けコメント<全文>


【モデルプレス=2023/11/17】両親への自殺ほう助罪で起訴された歌舞伎役者・俳優の市川猿之助被告が、11月17日に東京地方裁判所より懲役3年、執行猶予5年の有罪判決が下された。これを受け、松竹が本人からのコメントを公開した。

市川猿之助(C)モデルプレス
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◆市川猿之助被告、コメント全文

市川猿之助(C)モデルプレス
市川猿之助(C)モデルプレス
本日、裁判所から、懲役3年執行猶予5年の判決の言い渡しを受けました。失意のどん底で決意したこととはいえ、常に自分を見守ってくれた父と母を巻き込んでしまったこと、そして、歌舞伎界を含め、多くの皆様に治癒し難い傷を負わせてしまったことに対し、言い表せない罪を感じています。

自分の記事が世に出るとき、そのこと自体により、四代目猿之助を継承した自分が「猿之助」 という名前のみならず歌舞伎界という大きな伝統と文化に対し深い傷を与えてしまうこと、また成長を歩み続けている猿之助一門のみんなを暗闇の中に放り出すこと、その現実の大きさから自死を選んでしまいました。どん底の中で生き長らえることを選ばなかった自分の弱さを責めるしかありません。たとえ生活の場を失ったとしても、次の日を信じて静かに待つべきでした。生きることを諦める気持ちになったとき、 自死を成し遂げることだけを考えていました。自分の精神状態の異常性すら理解できない状況に陥っていました。「あなただけ行かせるわけにはいかない。」という両親の言葉も自然に受け止めてしまっていました。来世に向かう両親の身支度をし、そして、自分の終止符へと向かいました。

自分一人で抱え込まず、周囲の人に自分の不安や絶望を相談するべきでした。ただ、当時の自分は、自分の立場もあり、他の人には自分の気持ちは理解できないだろうと考え、また、周囲に弱みを見せることもできませんでした。

事件の日から今日まで生きてきました。毎日、あの日のことを思い返してきました。私だけが生き延びてしまった、父と母に申し訳ない、そういったことを考えていました。事件後も、死んでしまいたい、明日命が終わっていないかと思うこともありました。しかし、周囲や病院関係者の助けのおかげで、事件のときほど真に迫った自死の思いが生じることはありませんでした。

「最後に何か言いたいことはありますか。」という裁判官の言葉に対し、「自分にできることがあればやらせていただきたい。」と答えました。

今後は、生かされた自分に、 これから何ができるか考えていきます。これからは、一人で抱え込まずに、自分の弱さも自覚し、周囲の方々に相談し、助けていただきながら、一日一日一生懸命に生きていこうと考えています。本当にご迷惑をおかけしました。

四代
市川猿之助

◆市川猿之助被告、自殺ほう助の疑いで逮捕されていた

猿之助容疑者は5月18日、父親の段四郎さんと母親とともに自宅で3人で倒れている姿が発見され、緊急搬送。両親は死亡していることが確認されており、死因は向精神薬中毒とみられていた。

報道によると、その後の捜査関係者への取材で猿之助容疑者が母親へ睡眠薬を渡した疑いが強まり、この日警視庁が猿之助容疑者を逮捕していた。

◆市川猿之助被告、歌舞伎役者・俳優として活躍

猿之助容疑者は歌舞伎役者としてはもちろん、俳優業での活躍も目覚ましく、近年では「最初はパー」(テレビ朝日/2022年)「鎌倉殿の13人」(NHK/2022年)に出演。その多彩な表現で視聴者を引きつけていた。(modelpress編集部)

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