池田エライザ、初監督映画が海外デビュー 演出力に絶賛の声<夏、至るころ>


【モデルプレス=2020/05/21】女優・池田エライザが初めて監督を務めた映画『夏、至るころ』が、5月28日から開催される第21回全州(チョンジュ)国際映画祭に正式招待され、海外で初上映されることが発表された。

池田エライザ監督 (提供画像)
池田エライザ監督 (提供画像)
同作は、福岡県田川市で育った幼なじみの男子高校生ふたりを軸に、青春時代の後悔や挫折、人生の希望や家族の愛を、みずみずしく描き出した物語。福岡市出身の池田監督が、田川市でシナハンやロケハンを行い、地元の人々と交流を深め、2019年8月に田川市オールロケで撮影を実施。「ふるさと」への思いや、自らの経験を織り交ぜた完全オリジナル作品が完成した。

キャストには、話題の新星・倉悠貴と、全国2000人の中からオーディションで選ばれた石内呂依、監督の化身ともいえるヒロインに扮したさいとうなりというフレッシュな若手に加え、リリー・フランキー、原日出子、安部賢一、杉野希妃、大塚まさじ、高良健吾ら実力俳優が集結。撮影時から、国内外の注目を集めていた。

映画『夏、至るころ』より (提供画像)
映画『夏、至るころ』より (提供画像)
◆池田エライザ監督「光栄な気持ちです」

そして、全州国際映画祭では、日本からは『蜜蜂と遠雷』『Red』も選ばれている「シネマ・フェスト部門」にて上映。海外デビューについて池田監督は「池田組、キャスト、スタッフ共々光栄な気持ちです。自粛が続く中、外の香りに想いを馳せている方々へ、一足早く夏の香りをお届けできることを嬉しく思います」と喜びのコメントを寄せている。(modelpress編集部)

■全州国際映画祭プログラム・ディレクター、ムン・ソク氏

池田エライザ監督は、韓国でも女優としてよく知られています。監督デビュー作を全州で初めて上映できることになり、プログラマーとして、とても光栄に思っています。『夏、至るころ』(英題:Town without Sea)は俳優出身である池田監督の演出力が余すことなく発揮されているように感じます。

新人俳優からでも良い演技を引き出すことは優れた演出家の美徳とされますが、この映画こそ、まさにそのケースだと言えるでしょう。監督がまだ24歳あるにもかかわらず、デビュー作でこれほどの演出力を見せてくれたことに大変驚かされました。あまりに称賛しすぎることは、図らずも監督の未来の妨げになるかもしれず、この辺で終わりにします。

しかし、池田監督がこの映画でも引用しているモーリス・メーテルリンクの『青い鳥』の一節のように、“(演出家としての)幸福は遠くではなく、近くにある”とお伝えしたいです。この映画の舞台である田川の美しい景色、翔と泰我が都に出会うシーンや、三人がプールで騒動を繰り広げるシーンはとても美しかった。そして何より、映画のハイライトにあたる後半の祭りのシーンが最も印象的でした。翔と泰我の感情が激しくぶつかり合い、劇的に緊張し高揚するシーンだからです。そこからエンディングまで一気に駆け抜けるテンポが非常に爽快でした。そして、深く余韻が残るラストシーンでした。

■韓国ジャーナリスト・土田真樹氏のコメント

全州国際映画祭は韓国三大映画祭の一つであり、発足時から次世代のクリエイターを育ててきたことで評価が高く、釜山やプチョンと比べても、作家性の強い作品が集まるのが特徴です。もちろん、イ・チャンドン監督の弟であり、『オアシス』や『バーニング 劇場版』などの作品を二人三脚で手掛けてきた大物プロデューサー、イ・ジュンドン氏がフェスティバル・ディレクターであることからも、その姿勢は推察されます。彼らに作品が選ばれたことは、アジアの映画界をはじめ、海外に「映画監督、池田エライザの誕生」を知らしめることにつながるでしょう。

■池田エライザコメント

『夏、至るころ』が全州国際映画祭に正式招待されました。池田組、キャスト、スタッフ共々光栄な気持ちです。自粛が続く中、外の香りに想いを馳せている方々へ、一足早く夏の香りをお届けできることを嬉しく思います。何年経っても、あの夏のことは忘れないだろう。きっとそう思える夏を切り取ってまいりました。少年少女ら特有のきめ細かい感情と、和太鼓の爆発的な音に、身を委ねていただければ本望です。

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