二階堂ふみ、実際の事件を題材にすることへの思い「本当にやっていいことなんだろうか?」本音吐露<月>


【モデルプレス=2023/10/14】女優の二階堂ふみが14日、都内で開催された映画『月』公開記念舞台挨拶に登壇。作品への出演を決めるまでの思いを語った。

「月」公開記念舞台挨拶に出席した二階堂ふみ(C)モデルプレス
「月」公開記念舞台挨拶に出席した二階堂ふみ(C)モデルプレス
実際の障害者殺傷事件をモチーフにした辺見庸による「月」を映像化した本作は、深い森の奥にある重度障害者施設を舞台に、人々が織りなすドラマと、ついにやってくる「その日」を描く。この日は主演の宮沢りえ、共演のオダギリジョー、そして石井裕也監督も出席した。

◆二階堂ふみ「すごく考えさせられた」

二階堂ふみ(C)モデルプレス
二階堂ふみ(C)モデルプレス
施設職員で作家を目指す陽子を演じた二階堂は、本作への出演を決めた背景について「事件が起こってしまった当日のことを、すごくよく覚えていて。企画書をいただいたときに、やっぱり社会的にも、あとはそれを受けた我々も消化できていないものを作品にするのは、本当にやっていいことなんだろうか?っていうことは、正直すごく考えさせられたんです」と実際の事件を題材に映画を作ることに葛藤があった様子。そして「ああいう事件が起きたときに一番怖いのは、それが徐々に徐々に、みんなが知っているけど関心が薄れていったり、考えるのをやめていってしまうこととか。これは答えが簡単に出せないけれども、私たちは当事者としてちゃんと受け止めていかなきゃいけないんじゃないかなという風に思いまして。事件を知る当事者として、この社会に生きる当事者として、この作品に参加して考えたいなという風に思いました」と明かした。

二階堂ふみ(C)モデルプレス
二階堂ふみ(C)モデルプレス
最後に改めてマイクを握った二階堂は「今日はありがとうございました。うまく言葉にできないこともたくさんあったんですけれども、とにかく皆さんに劇場に足を運んでいただいて、この時間を共有させていただけて。私もこの映画に関してまた一つ深く得るものがありました。また何かで共有させていただければと思います」と笑顔で述べていた。(modelpress編集部)

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