坂東龍汰「不安があった」トランスジェンダー役で新人賞受賞<第32回日本映画批評家大賞>


【モデルプレス=2023/05/16】俳優の坂東龍汰が16日、「第32回日本映画批評家大賞」の新人男優賞(南俊子賞)を受賞し、都内で行われた授賞式に出席。喜びの心境を語った。

新人男優賞を受賞した坂東龍汰(C)モデルプレス
新人男優賞を受賞した坂東龍汰(C)モデルプレス
◆坂東龍汰、新人男優賞を受賞

新人男優賞を受賞した坂東龍汰(C)モデルプレス
新人男優賞を受賞した坂東龍汰(C)モデルプレス
映画『フタリノセカイ』で新人男優賞を受賞した坂東は「まさか自分がこのような栄誉ある賞をいただけると思っていなかったので、嬉しい気持ちでいっぱいです」と喜び。

トロフィーを受け取った坂東龍汰(C)モデルプレス
トロフィーを受け取った坂東龍汰(C)モデルプレス
トランスジェンダー役を演じ、「最初にこのお話をいただいた時、脚本を読んだ時に、この役を果たして僕は演じきれるのかと、素直に不安がありました。同時にこの役をやらなかったら一生後悔するだろうなという気持ちもありました」と葛藤したことを明かしたが、「決定稿の一番最後のページに、『みんなで演じる』という言葉が書いてありました。その言葉を見た時に、ああそうだよな、映画はみんなでひとつの志を持って作るんだと、心が少し軽くなったことを覚えています」としみじみ回顧。

坂東龍汰(C)モデルプレス
坂東龍汰(C)モデルプレス
「素晴らしいスタッフの皆さん、キャストの皆さんと一緒に作った映画で、この賞をいただけたことが嬉しいです。僕を愛情を持って育ててくださった家族の皆さん、家族のように僕を正しい道へと導いてくださった事務所の皆さん、そしてこの作品、僕を見つけてくださったすべての皆さんにこの場をお借りして感謝をお伝えしたいと思います」と感謝した。

◆新人女優賞は伊東蒼

伊東蒼(C)モデルプレス
伊東蒼(C)モデルプレス
また、女優の伊東蒼が映画『さがす』で新人女優賞(小森和子賞)を受賞。「小さい頃から映画が大好きで、お芝居で賞をいただけたことがすごく嬉しいです。これからも大好きな映画に関わっていけるように、周りの方への感謝を忘れずに楽しんで頑張りたい」と喜びを明かし、改めて意気込み。

トロフィーを受け取る伊東蒼(C)モデルプレス
トロフィーを受け取る伊東蒼(C)モデルプレス
子役から活動しているが、このタイミングでの新人賞受賞ということについては「まだまだ新人、まだまだなので、こうして賞をいただけて嬉しいです。この人に賞をあげて正解だったと思ってもらえるように一生懸命頑張りたい」と謙虚にコメントした。

◆「第32回日本映画批評家大賞」

受賞者(前列左から)吉岡里帆、岡田准一、風吹ジュン、宮本信子、板谷由夏、窪田正孝、手塚眞(後列左から)オオタヴィン監督、伊東蒼、湯浅政明監督、三宅唱監督、狩山俊輔監督、田口智久監督、吉田恵輔監督、坂東龍汰、竹林亮監督、小林譲(C)モデルプレス
受賞者(前列左から)吉岡里帆、岡田准一、風吹ジュン、宮本信子、板谷由夏、窪田正孝、手塚眞(後列左から)オオタヴィン監督、伊東蒼、湯浅政明監督、三宅唱監督、狩山俊輔監督、田口智久監督、吉田恵輔監督、坂東龍汰、竹林亮監督、小林譲(C)モデルプレス
日本映画発展の為の賞として1991年に水野晴郎が発起人となり、淀川長治、小森和子といった当時第一線で活躍した映画批評家たちと、日本大学名誉教授の登川直樹の手で生まれた映画賞「日本映画批評家大賞」。映画批評家ならではの視点で選ばれる各賞に、映画ファンならずとも熱い注目が集まり、今年で32年の歴史を誇る。

バラエティに富んだ数ある日本映画作品のなかから、映画のプロの目線で厳密に選定した日本映画批評家大賞の各タイトルが決定。2022年公開作品のなかで最も優れた映画作品におくられる「作品賞」から、今後が期待されるフレッシュな才能の片りんを見せた各新人賞、卓越した映画技術が光った各技術賞、そして往年のベテランの魅力が際立つゴールデン・グローリー賞、ダイヤモンド大賞まで、バラエティに富んだ受賞作品・受賞者が揃った。(modelpress編集部)

◆「第32回日本映画批評家大賞」受賞者一覧

作品賞:『メタモルフォーゼの縁側』(狩山俊輔監督)
主演男優賞:中井貴一『大河への道』
主演女優賞:板谷由夏『夜明けまでバス停で』
助演男優賞:窪田正孝『ある男』
助演女優賞:吉岡里帆『島守の塔』
監督賞:三宅唱監督『ケイコ 目を澄ませて』
ドキュメンタリー賞:『夢みる小学校』(オオタヴィン監督)
アニメーション作品賞:『夏へのトンネル、さよならの出口』(田口智久監督)
アニメーション監督賞:湯浅政明監督『犬王』
新人監督賞:竹林亮監督『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』
新人男優賞(南俊子賞):坂東龍汰『フタリノセカイ』
新人女優賞(小森和子賞):伊東蒼『さがす』
脚本賞:吉田恵輔『神は見返りを求める』
編集賞(浦岡敬一賞):小林譲 竹林亮『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』
ワタシタチのトキワ荘賞:一般財団法人手塚治虫文化財団
特別賞(松永武賞):立川志の輔『大河への道』
特別主演男優賞:岡田准一『ヘルドッグス』
ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞):風吹ジュン『裸足で鳴らしてみせろ』
ダイヤモンド大賞(淀川長治賞):宮本信子『メタモルフォーゼの縁側』

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