アンジェリーナ・ジョリー、女性としての生き方―「自尊心が何よりも大事」 モデルプレス単独インタビュー


米女優のアンジェリーナ・ジョリーがモデルプレスの単独インタビューに応じ、自らの人生観を語った。

モデルプレスの単独インタビューに応じたアンジェリーナ・ジョリー 撮影:Hiroyuki Tsutsumi
モデルプレスの単独インタビューに応じたアンジェリーナ・ジョリー 撮影:Hiroyuki Tsutsumi
◆慈善活動は「非常に光栄なこと」

女優としての活躍もさることながら、世界中で行う慈善活動や乳がん予防・啓蒙のための乳房切除などでも大きな話題を呼ぶアンジー。パートナーのブラッド・ピットと共に、養子・実子を含めた6人の子どもたちを育てながら、基金を設立し、UNHCR特使として活動。そのパワフルな生き様は、世界中の女性たちを勇気づけている。

「私は運良く自分の大好きな仕事に就けているし、子どもたちや、夫のブラッドからもサポートをしてもらっているという点で、本当に恵まれていると思います。そんな中で、人道的な活動ができるというのは非常に光栄なこと。嫌な仕事を続けていたり、病気の子どもを抱えている女性もたくさんいる。そういった状況で苦労されている方に同情しますし、私の人生は彼らに比べたら全然楽なものだと思います」

◆最新作に込めた、女性たちへのメッセージ

7月5日公開の主演映画「マレフィセント」は、ディズニー・クラシック・アニメーションの金字塔「眠れる森の美女」(1959)を、悪役・マレフィセントの視点から新たに描いた“究極の愛”の物語。アンジー自身、幼い頃から大好きだったという邪悪な妖精・マレフィセントを初めて実写化するにあたり、主演だけでなく「製作総指揮」という関わり方を選択。今作にも、女性たちへ向けた強いメッセージが込められている。

「女性が強くなるということは、男性と同じように戦わなければいけないという風にとらえられがちですが、今回の『マレフィセント』で伝えたいのは、彼女が非常に愛情豊かな人であるということ。子どもを愛する力、つまり母性が彼女の強さを引き出しているんだということが伝わればと思っています」

 “邪悪な妖精”マレフィセントを演じたアンジェリーナ・ジョリー(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.
“邪悪な妖精”マレフィセントを演じたアンジェリーナ・ジョリー(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.
ヴィヴィアン・ジョリー・ピットとの母娘初共演シーン(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.
ヴィヴィアン・ジョリー・ピットとの母娘初共演シーン(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.
特に、今作で実娘のヴィヴィアン・ジョリー・ピットと初共演したことは、子どもへの愛を改めて実感する大きな機会になったという。

「自分が頑なになってしまう時、子どもたちを通して非常にオープンになったり、ソフトな面を見つけられたりします。マレフィセントがまさにそうなんですが、私もそういうところに非常に共感しました。今回は、子どもたちが見るということを強く意識していたので、『このシーンを見て面白いと思ってくれるかしら?クールと思ってくれるかしら?』そんな風に考えながら作品を創り上げていきました。彼らがインスピレーションになったんです」

◆自信や愛情を失った過去

そして何よりもアンジーが共感したのは、マレフィセントの暗く悲しい過去だった。今でこそ華やかなスポットライトを浴びる彼女だが、生まれてほどなくして両親が離婚し、思春期には外見による酷いイジメも経験。自傷行為、タトゥー、ドラッグ、摂食障害などにまみれた破滅的な道を歩み、女優デビューを果たしてからも、自信や愛情の欠落感は続いた。

アンジェリーナ・ジョリー 撮影:Hiroyuki Tsutsumi
アンジェリーナ・ジョリー 撮影:Hiroyuki Tsutsumi
「マレフィセントは、自らを象徴する大きな翼で自由に飛び回っている。けれども、それをもぎ取られてしまう。虐待を受けて、彼女は悪い方向へ変わってしまったんです。私はそういう状況の人に同情しますし、この映画の中では、それが非常に大きなテーマとして描かれていると思います」

そんなアンジーの人生に光を与え、世界に愛情を広げる活動へのきっかけとなったのが、6人の子どもたち、そしてブラッドという最愛のパートナーとの出会いだった。今まさに、あらゆる困難に直面している女性たちへのメッセージを求めると、「私が何を言っても、彼女たちの生活が急に楽になるというわけではないけど」と前置きした上で、次のように語った。

「女性として、お互いに助け合う。協力し合う。そして、助けてくれる男性にも感謝する。それがとても大事なことです」

◆夢を叶える秘訣「自分の信念を持って、とことん追求すること」

アンジーの今後をめぐっては、“女優業引退宣言”が日本でも大きく報じられたが、先月24日に行われた来日会見では「引退するつもりはありません」ときっぱり否定。その上で「ただ、これからはもっと脚本家や監督業、人道的な活動にフォーカスしていきたいと思っていますので、これまでのように映画に出ることは少なくなっていくと思います。女優業を作り上げる期間は終わりました。アーティストとして、やっていきたいことを慎重に選んでいきたいと思います」と語った。

ひとりのアーティストとして、また新たなスタート地点に立った彼女。最後に、夢や目標を叶えるための秘訣を聞いた。

「自分自身をよく知るということ。そして、自分の信念を持って、夢をとことん追求すること。人に何か言われたからといって、意志を変えたり、何も言わずに悩んだり苦しんでいるというのは良くない。ですから、自尊心が何よりも大事なことだと思います」

(モデルプレス)

映画「マレフィセント」 7月5日(土)2D/3Dロードショー
映画「マレフィセント」 7月5日(土)2D/3Dロードショー
■映画「マレフィセント」 7月5日(土) 2D/3Dロードショー
監督:ロバート・ストロンバーグ
出演:アンジェリーナ・ジョリー/エル・ファニング/シャールト・コプリー
製作総指揮:アンジェリーナ・ジョリー/ドン・ハーン他
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
<ストーリー>
ある王国で、念願のロイヤル・ベビー、オーロラ姫の誕生を祝うパーティーが開かれ、招待客たちが見守る中、3人の妖精たちが次々に幸運の魔法をオーロラ姫にかけていく。「美しさを贈ります」「いつも幸せに包まれますように」…だが、3人目の妖精の番になった時、“招かれざる客”である邪悪な妖精マレフィセントが突如現れ、オーロラ姫に恐ろしい呪いをかけてしまう―「16歳の誕生日の日没までに、姫は永遠の眠りにつくだろう。そして、真実の愛のキスだけが姫の眠りを覚ます」と。幸運の魔法の通り、オーロラ姫は幸せに包まれ、美しい娘に成長していく。その姿をいつも影から見守るのは、あのマレフィセントだった。その視線が時に温かな感情に満ちていることを、必死に隠しながら。そして、オーロラ姫が16歳になる瞬間を、密かに恐れながら…。

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