日テレ、ジャニーズ事務所への“忖度”認める 櫻井翔らキャスター起用で「必要以上に慎重になった」


【モデルプレス=2023/10/04】4日に放送された日本テレビ系「news every.」(毎週月曜~金曜夕方15時50分~)にて、ジャニーズ事務所に関する局内での調査結果が報告され、同事務所に対する“忖度”があったことが認められた。

日本テレビタワー外観(C)モデルプレス
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◆日テレ、ジャニーズ事務所への対応について社内調査

同局では、ジャニーズ事務所が設置した「再発防止特別チーム」から故・ジャニー喜多川氏の性加害問題の背景には「マスメディアの沈黙」があるという指摘を受け、「(1)週刊文春のジャニー喜多川氏の『セクハラ』キャンペーン報道と一連の裁判の日本テレビの伝え方」「(2)ジャニーズ事務所と日本テレビとの関わり」「(3)イギリスBBC報道以降の日本テレビの対応」の3点をポイントに社内調査を実施したという。

過去の放送の録画などを確認するほか、20年以上過去にさかのぼり、報道局の記者・ジャニーズ事務所と向き合っていた番組担当者・各部署の幹部らに幅広くヒアリングを行ったと報告した。

まず(1)に関しては「ジャニーズ事務所への忖度や事務所からの圧力は確認できず」としながらも「週刊誌の芸能ゴシップだと軽く捉えていた」「男性への性加害全般に対する問題意識が低かった」と報道しなかった理由を説明した。

◆日テレ、ジャニーズ事務所への“忖度”認める

次に(2)について、藤井貴彦アナは「20年以上前から日本テレビ社内ではジャニーズ事務所に対して『怒らせるとキャスティングができなくなるのでは、取材ができなくなるのでは』といった認識や雰囲気が生まれていました」と伝えた。

また報道局では、2006年から「news zero」(毎週月~木曜よる11時、金曜よる11時30分)に嵐・櫻井翔、2010年から同番組にNEWS・小山慶一郎をニュースキャスターに起用したことにも触れ「報じるのに必要以上に慎重になったケースがあった」とし、当時の幹部が「忖度かと言われればそれは忖度だと思う」と同事務所への特別な配慮を認めた。

さらに、英BBCが今年3月に同問題を告発してからの対応(3)では「報道するかどうかを相談すること自体もためらうような土壌があると感じた」と担当者は話しているように社内で報道の動きが止まっていたことが明らかに。この調査を受け、伊佐治健報道局長は「報道局内にもそのような空気が根付いてしまっていたこと重い責任を感じます」「厳しく見つめ直さなければいけません」と改めて今後について決意を固めていた。

◆ジャニーズ性加害問題

ジャニーズ事務所(C)モデルプレス
ジャニーズ事務所(C)モデルプレス
ジャニーズ事務所は9月7日の会見で、初めてジャニー喜多川氏の性加害があったことを認め謝罪し、藤島ジュリー景子氏の引責辞任、東山の新社長就任を発表。10月2日の会見では、ジャニーズ事務所でのタレントの育成業務を完全に撤廃することを発表。新社名を「SMILE-UP.」(スマイルアップ)とし、被害者への補償業務のみを行っていくことを明らかにした。

現所属タレントについては、新たに設立するたエージェント会社と個別に契約を結んで活動すると説明。社長は東山、副社長には井ノ原快彦が就任し、その新会社名はファンクラブで公募すると伝えた。(modelpress編集部)

情報:日本テレビ

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