深川麻衣「怒りに負けたくない」“聖母”と呼ばれる彼女の胸の内 初ベッドシーンへの緊張感も明かす<「サワコ~それは、果てなき復讐」インタビュー>


【モデルプレス=2022/11/06】放送中の連続ドラマ「サワコ~それは、果てなき復讐」(BS-TBS/毎週日曜よる11時~)に出演する女優の深川麻衣(ふかがわ・まい/31)。2016年に卒業した乃木坂46では“聖母”と呼ばれ、周囲の人を包み込むような温かさを纏う彼女の二面性に迫る。決して彼女と結びつかないような負の感情を乗り越える達観した考え方とは。そして同作で初めてとなるキスシーンやベッドシーンへの心境も聞いた。<モデルプレスインタビュー>

モデルプレスのインタビューに応じた深川麻衣(C)モデルプレス
モデルプレスのインタビューに応じた深川麻衣(C)モデルプレス
◆深川麻衣出演「サワコ~それは、果てなき復讐」

深川麻衣、趣里「サワコ~それは、果てなき復讐」第6話より(C)BS-TBS
深川麻衣、趣里「サワコ~それは、果てなき復讐」第6話より(C)BS-TBS
主人公・深井サワコ(趣里)が、元同僚・音川マチカ(深川)の人間関係に侵食し破壊していく、愛と復讐に彩られたラブホラーサスペンス。原作は井上ハヤオキによる現在連載中の電子コミック「サワコ」(マンガボックス)で、恋人を奪ったマチカへの復讐なのか、闇に包まれた過去の事件や登場人物たちの複雑な心理、スリリングでゾッとするジェットコースター感あふれる展開となっている。

◆深川麻衣が“二面性”を感じる瞬間

深川麻衣(C)モデルプレス
深川麻衣(C)モデルプレス
― 撮影もラストに近づいてきましたが、結末を知ってどう感じられましたか?

深川:スタッフさんとどうしたら面白くなるのかと試行錯誤しながら徐々に出来上がっていった作品なのですが、私たちも台本をもらいながら「そうなるの!?」と毎話予想を超えた展開に驚きの連続でした。特に最後は、皆さんの想像を裏切るような結末になっていると思うので楽しみにしていてほしいです。

― どのような結末になるのか楽しみにしています。今回マチカ役を演じる上で難しかった点や役作りで意識したことがあれば教えて下さい。

深川:今回のドラマでは、人間の二面性が大きなテーマの1つになっています。人間生きていて誰しも表裏があったり、家族、友達、恋人といる時でそれぞれ見せている自分が違ったりと様々な“顔”があると思うのですが、マチカも前半戦と後半戦でガラッと印象が変わるので、どう演じたらその二面性が面白く出るのかということを意識していました。

また演出では、監督が「違和感」という言葉を使うことが多かったんです。日常会話の中でもちょっとした間が空いたり、噛み合っていない間を出すことで違和感を出したいとおっしゃっていたので、どうしたら観ている方が不気味に感じたり、どこか違和感を持ちながらも楽しんでもらえるのか考えて演じていました。

「どうしてここでこの表情をしたんだろう?」などちょっとした場面からも徐々に謎が紐解かれていくので登場人物たちの表情も楽しんでもらえたら嬉しいです。

― 深川さんも、ご自身に二面性を感じる瞬間はありますか?

深川:私は実はものすごく緊張しいなのですが、お仕事をしている時は「全然緊張しているように見えないですね」と言われることが多くてそれが自分でも不思議で…。大人しく見られることが多いのですが、昔から仲の良い子の前だと全然違うことを言われるので、初対面に近い方に抱かれるイメージとはまた違って、人によって色んな自分があるんだなというのは感じたことがあります。なので、第一印象からギャップがあると言われることも多いです。

◆深川麻衣が語る趣里の印象&抱えた嫉妬

松本怜生、深川麻衣「サワコ~それは、果てなき復讐」第6話より(C)BS-TBS
松本怜生、深川麻衣「サワコ~それは、果てなき復讐」第6話より(C)BS-TBS
― ダークな作品ということもあり、精神的にも過酷なシーンが多かったと思うのですが、撮影とオフは切り替えられましたか?

深川:終わってからも役柄をずっと引きずるということはないのですが、役のことや撮影するシーンのことはずっと頭にあってつい考えてしまうので、そういう意味では引きずられているのかもしれないです。でも今回初めて共演した趣里ちゃんが本当に素敵な女優さんで、一緒にお芝居をしていてすごく楽しいです。本番で趣里ちゃんと対峙してお互いに目を見て生まれるものでやりとりできることに毎回ワクワクしています。作品自体はダークな世界観で鳥肌が立つようなシーンも多いですが、現場はキャストさんもスタッフさんも含めて皆ユーモアのある明るい方々が集まっているので、楽しく撮影できています。

― MBS系ドラマ「RISKY」(2021年)も復讐劇で同じようなジャンルになると思うのですが、そこで活きたことや逆に意識して変えたところがあれば教えてください。

深川:「RISKY」で演じた広瀬かなた役は、最後の最後に心の奥底の闇を一気に吐き出すというシーンがあったのですが、今回は前半戦から気持ちの浮き沈みや人に対する妬み、嫉妬をはじめとした感情の複雑さというものの比重が大きかったので、それを最初からがっつり出すのではなく、どういう塩梅で出していくのかを重点に意識していて監督と相談しながら撮影しました。

深川麻衣(C)モデルプレス
深川麻衣(C)モデルプレス
― 妬みや嫉妬というお話がありましたが、深川さんご自身も誰かにそのような感情を抱いたことはありますか?

深川:嫉妬とは少し違うかもしれないですが、このお仕事をしていると作品ごとに色々な出会いがあって皆さん本当にすごい方ばかりで、自分にないものを持っている方だらけなんですよ。良い意味でモンスターだらけなので、そういう方々とお仕事をすると、無いものねだりしちゃうというか自分にないものばかりに目を向けて「あの人はこういうことがすごくできるのに自分は…」みたいな思考になってしまうんです。なので、人は人、自分は自分とスイッチを切り替えるようにしています。

◆深川麻衣が怒りや悲しみを乗り越えたエピソード

深川麻衣(C)モデルプレス
深川麻衣(C)モデルプレス
― モデルプレスの読者の中には今、さまざまな不安を抱えている読者がいます。そういった読者に向けて、深川さんのこれまでの人生の中で「怒りを乗り越えたエピソード」を教えてください。

深川:日常で怒ることはあまりないです。怒りに負けたくないんです。例えば、街中でマナーがなっていない人や人にぶつかって舌打ちするような人は見ていたら苛立つことはありますが、嫌なことがあったとしてもその人に引っ張られたくないというのがあるので、すぐに受け流してしまうことが多いです。違和感や苛立ちを覚えても、その時間が自分にとって無駄だと感じるので、すぐ流してしまっています。口にしたとしても「分かってもらえなかったらいいや」とどこか妥協して自分の中で区切りをつけています。

一方でマチカは人に対してきつく言葉をぶつけることもあるので素の自分とは違うキャラクターですし、今までにやったことのない役柄ということもあって、チャレンジングな役柄になりました。

― 悔しいことや悲しいことも同じように自分の中で消化することが多いのですか?

深川:負けず嫌いなので悔しさは引きずることも多いです。けれど、その気持ちの中にいる時は苦しくても、後から振り返るとそれがバネになっていたと思うことが多くて。なので、その時に感じた悔しさや反省点は流さずに胸の内に閉まっておくようにしています。時間はかかりますが、そういった悔しさを原動力に頑張っています。

◆深川麻衣、初のキスシーン&ベッドシーンへの心境

深川麻衣(C)モデルプレス
深川麻衣(C)モデルプレス
深川麻衣(C)モデルプレス
深川麻衣(C)モデルプレス
― 同作では性的なシーンが多く描かれていることから、インティマシー・コーディネーターの浅田智穂氏をスタッフとして導入し、これまでの作品とはまた違った現場になっていたと思うのですが撮影はいかがでしたか?

深川:私も今回のドラマで初めてご一緒して、インティマシー・コーディネーターという職業があることを知りました。浅田さんが入ってくださって、主に演者とスタッフさん、監督との間に入って、認識のズレが起きないように許容範囲などを丁寧に擦り合せしてくださりました。実はベッドシーンどころかキスシーンも今回が初めてだったので浅田さんの存在はとても心強かったですし安心できました。

― 今回が初めてだというキスシーンやベッドシーンにプレッシャーや抵抗はありましたか?

深川:どうやったら見ている人がドキドキするような良い見せ方ができるかな、とは考えていました。でも、私だけでなく他のキャストさんもインティマシーシーンが今回のドラマで初めてという方が多かったので皆で「頑張ろうね!」という感じでリラックスして撮影に臨めました。最初は緊張もありましたが、抵抗を感じることはなかったです。

◆深川麻衣の夢を叶える秘訣

深川麻衣(C)モデルプレス
深川麻衣(C)モデルプレス
― モデルプレス読者の中には今、夢を追いかけている読者もたくさんいます。そういった読者に向けて、深川さんの「夢を叶える秘訣」を教えてください。2019年11月のインタビューでは「地道に目標を立てて積み重ねていくこと」とお話されていました。

深川:「地道に目標を立てて積み重ねていくこと」も今も変わっていないのですが、やっぱり「楽しむこと」と「自分を信じていくこと」が大事だと思います。

深川麻衣(C)モデルプレス
深川麻衣(C)モデルプレス
― そのように思うようになったきっかけはありますか?

深川:自分が何かやりたいと思うならやり続けた方がいいというのはずっと思っています。だから自分の転機になった乃木坂46を卒業するタイミングも根拠はないけど「なんとかなる!大丈夫!」みたいに思えていたから頑張れました。自分が楽しんでやり続けることができるんだったら人に何を言われようと、やり続けたらいいと思いますし、やり続けても絶対に叶うという保証はないけど、続けないと見えてこないものもきっとあると思うので、失敗や挫折、苦い経験を含め、それらを楽しみながら続けていくことが大事だと思います。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

深川麻衣(C)モデルプレス
深川麻衣(C)モデルプレス
◆「サワコ~それは、果てなき復讐」第6話あらすじ

深川麻衣、松本怜生「サワコ~それは、果てなき復讐」第6話より(C)BS-TBS
深川麻衣、松本怜生「サワコ~それは、果てなき復讐」第6話より(C)BS-TBS
サワコ(趣里)がマチカ(深川麻衣)の前から姿を消してから、月日が経過した。

サワコは、事業を営む藪池徹(長尾卓磨)とその息子の優一(松本怜生)、娘の瑞希(中澤実子)と瀟洒(しょうしゃ)な邸宅で暮らしていた。藪池はサワコを匿名の画家として売り出すことを計画。サワコは新進の画家として取材を受けることになるが…。

一方、キャバクラで働くマチカ。ある日、客にからまれ困っていたマチカの前に、死んだ八田雪斗にそっくりの人物が現れる。そして、サワコとマチカは再会。止まっていた歯車が動き出す──。第2章、開幕。

TVer、TBS FREE、GYAO!、Paravi、Amazon プライムビデオ、Hulu、U-NEXT、ひかりTVで見逃し配信あり。

◆深川麻衣(ふかがわ・まい/31)プロフィール

深川麻衣(C)モデルプレス
深川麻衣(C)モデルプレス
1991年3月29日、静岡県生まれ。乃木坂46の第1期生として数多くのヒット作と共に活動してグループを牽引する存在となる。女優業に専念するべく2016年にグループを卒業。2018年の主演映画「パンとバスと2度目のハツコイ」で、第10回TAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞した。近年の主な出演作は、大河ドラマ「青天を衝け」(2021年)、「婚姻届に判を捺しただけですが」(2021年)、「ダメな男じゃダメですか?」(2022年)、「特捜9 season5」(2022年)、映画「愛がなんだ」(2019年)、「水曜日が消えた」(2020年)、「僕と彼女とラリーと」(2021年)など。MEGUMIが完全企画・プロデュースするテレビ東京系ドラマ「完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの」(11月1日スタート/毎週火曜深夜0時30分~)では主演を務めることが決定し、多数の作品で活躍している。



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