東出昌大、主演映画公開決定 孤独に生きる漁師役<とべない風船>


【モデルプレス=2022/07/22】俳優の東出昌大が主演を務める映画『とべない風船』が、舞台である広島で今冬先行公開、2023年の年明けに全国公開されることが決定。ティザーポスターと特報映像が解禁された。

東出昌大 (提供写真)
東出昌大 (提供写真)
◆東出昌大主演「とべない風船」公開決定

映画『とべない風船』ティザーポスター画像(C)buzzCrow Inc.
映画『とべない風船』ティザーポスター画像(C)buzzCrow Inc.
本作は、豪雨で家族を失い心を閉ざした主人公が、人生に迷い疎遠になった父親に会いに島にやって来た元教師の女性と出会い、家族でも恋人でもない二人の永遠に晴れそうにない心の行方を、多島美が連なる瀬戸内海の故郷を舞台に描いた感動作。映画の舞台である広島「八丁座」などで今冬先行公開されたのち、年明けには正月第2弾としてメイン劇場「新宿ピカデリー」ほか全国順次ロードショーとなる。

監督・脚本:宮川博至 (提供写真)
監督・脚本:宮川博至 (提供写真)
本作の監督・脚本を務める宮川博至は、広島県出身で、学生時代から映像制作に携わりCMディレクターとして活躍、前作の中編映画『テロルンとルンルン』(2018/岡山天音主演)が広島国際映画祭を皮切りに国内外の映画祭に多数出品、全国劇場公開も果たした新進気鋭の映像作家。長編1作目となる本作では、広島も襲われた平成30年の西日本豪雨による土砂災害をテーマの一つとして描いており、災害から今年で4年が経ち、風化への警鐘を鳴らすことも本作の一つの目標としている。

◆東出昌大・三浦透子ら、広島でオールロケ敢行

三浦透子 (提供写真)
三浦透子 (提供写真)
東出は、数年前に起こった豪雨で家族を失い心に傷を抱えたまま、瀬戸内海の島で漁師をしながら孤独に生きる主人公・憲二役を演じている。共演の三浦透子は、過去のトラウマから周囲と関係がうまくいかず島に逃げてきた元教師の女・凜子役。

小林薫 (提供写真)
小林薫 (提供写真)
小林薫は、凛子の父親役で、彼も元教師で引退後は地元の島に戻り静かに暮らしていいた。浅田美代子は、島民行きつけの居酒屋の明るい女将役で登場する。

浅田美代子 (提供写真)
浅田美代子 (提供写真)
撮影は、広島県呉市蒲刈や江田島市など瀬戸内海の絶景「多島美(たとうび)」で有名な場所など、広島でオールロケを敢行。「多島美」とは、瀬戸内海など内海に浮かぶ、小さな島々が連なる様子を形容した言葉で、山頂から望む雄大な景観は瀬戸内海随一と称えられるほどだ。

◆「とべない風船」ティザーポスター&特報解禁

この度公開したティザーポスターは、空っぽの物干し台をとらえた上下逆さまの写真に、黄色い風船だけが上に向かって風に揺られているビジュアル。タイトル『とべない風船』の「風」の文字も逆さまになっている。曇り空のような背景に、「心は晴れないのに、空は憎らしいほど青かった。」のコピーが添えられ、本作の奥深い魅力を表現している。

「多島美」の絶景からはじまる特報には、東出演じる主人公が、「大事なやつなんよ」「これは合図なんよ」と、物干しに黄色い風船をつなぐ理由を明かし、豪雨のなかで泣き叫ぶ様子も映しだされている。瀬戸内海の島を舞台に、悲痛な過去を持つ漁師の男と、人生に迷った元教師の女が出会い、どのような展開が待ってるのか、期待が高まる映像に仕上がっている。(modelpress編集部)

◆宮川博至(みやがわ・ひろゆき)監督 コメント

西日本豪雨は広島で生活している私にとって、初めて身近で起こった最悪の災害でした。ここ広島で生活しているからこそ、豪雨災害をテーマに映画を作らなければならない。そう思い、私は脚本を書き始めました。

人は、簡単に「災害が起こった場所などに住まず、引っ越すべき」「もっと他にいい場所はたくさんある」と言います。それも正しい。しかし、事実としてその場所から離れられない人もいます。その人たちの事情を聞けば、口にできない言葉が増えていきます。前向きになんてならなくていい、ただ映画を見ているその時間だけでも前を向く気持ちが少しでも芽生えればと思い、この映画を作りました。

◆東出昌大 コメント

都会のスクランブル交差点でふと周囲の人々の顔を眺め、想う。「この人達にも大切な人がいて、親との死別を経験したり、心が千々に砕けるような人生の瞬間があるのか」。そう想像した時、心が濁流に飲み込まれるような感慨を覚えた事があります。

瀬戸内海の過疎化が進む漁村に住み、魚の掛からない網を引き揚げながら、遠くに吊るされた萎んだ風船を眺める男を演じました。彼が何故風船を見つめるのか。私とは他人である彼の人生に想いを巡らせた時、生きていく事の複雑さと残酷さと、人と生きる素晴らしさを知りました。青い瀬戸内の海のような作品です。是非、映画館で多島美と、人の生きていく有りの儘をご堪能下さい。

◆三浦透子 コメント

撮影中ずっと、この作品に関わる皆さまの広島という場所への愛を感じ続けていました。その愛ゆえのやさしさを受けて生まれた一瞬が、映像の中にたくさん詰まっていると思います。寂しさを共有する少しの勇気が、自分の明日を変えてくれる。そんな温かい人と人の交わりを丁寧に切り取った作品です。心に届く、愛される作品になってほしいです。

◆小林薫 コメント

昨年秋の今と変わらずのコロナ禍での撮影でした。呉のお店も自粛中であったりして、淋しいけどコンビニでお酒をまかなって部屋飲みとせざるを得ませんでした。だからちょっと、呉の街の印象は薄くなっているんですが、島から見る海の景色は忘れませんね。蒲刈島や江田島での撮影が中心で、漁協の海も、丘の上のオリーブの木越しにみえる海もみな穏やかで、ついつい撮影をしていることを忘れてしまいがちになるほどでした。心に負った傷が、ゆったりと流れる時間の中で。少ーしずつ癒されていく映画をご覧になりながら、そんな風景に身を預けてみて下さい。

◆浅田美代子 コメント

コロナのさなか、瀬戸内海の綺麗な空気と景色に癒されました。広島の若いスタッフや監督との撮影は楽しく、沢山のエネルギーをもらいました。『とべない風船』というタイトルがあまりに悲しくてツラい感じかなと思ったのですが、飛べない風船、飛べなくても飛ばなくちゃいけないんだという勇気がもらえた様な気がします。

家族、どんなにツラい過去、悲しい出来事があったとしても残された者は生きていかなくてはいけない…生きていたらきっと良いことがあるに違いないと信じたいです。居る事が当たり前だと思っている家族ですが、もう一度家族の大切さを感じてほしいです。

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