山口乃々華、ミュージカル初主演で両眼性無眼球症の少女に 奥村佳恵&和田琢磨と実話描く<SERI~ひとつのいのち>


【モデルプレス=2022/05/31】女優の山口乃々華、奥村佳恵、俳優の和田琢磨が主演を務めるconSept Musical Drama #7『SERI~ひとつのいのち』が、10月6日~16日に東京・博品館劇場、10月22日~23日に大阪・松下IMPホールにて上演されることが決定した。

(上段左から)山口乃々華、奥村佳恵、和田琢磨、植本純米、小林タカ鹿(下段左から)樋口麻美、辰巳智秋、内田靖子、長尾純子、小早川俊輔 (提供写真)
(上段左から)山口乃々華、奥村佳恵、和田琢磨、植本純米、小林タカ鹿(下段左から)樋口麻美、辰巳智秋、内田靖子、長尾純子、小早川俊輔 (提供写真)
◆ミュージカル「SERI~ひとつのいのち」

conSept Musical Drama #7『SERI~ひとつのいのち』(C)2022,conSept LLC
conSept Musical Drama #7『SERI~ひとつのいのち』(C)2022,conSept LLC
“君には、どんな世界が見えてるの?”障害児を異国で育てる苦労、自身の心と身体との戦い、友人・家族との葛藤、娘・千璃(せり)の誕生にまつわる医療裁判、繰り返される娘の手術。

原作『未完の贈り物(2012年刊)』には母であり異国の地で働くキャリアウーマンとしての倉本美香氏本人の視点から手記の形で千璃を取り巻く8年間の話が綴られている。

今年、実在の千璃は19歳になる。今回のミュージカル化では、その千璃自身が感じたかも知れない事に想像を巡らせ、千璃とその母・美香、父・丈晴の親子3人を通して、人と人が共感し共存するということの本質について考える。

◆高橋亜子・桑原まこ・下司尚実、3人のクリエイターが初コラボ

高橋亜子、桑原まこ、下司尚実 (提供写真)
高橋亜子、桑原まこ、下司尚実 (提供写真)
訳詞家として『ジャージー・ボーイズ』『メリー・ポピンズ』などの著名作品に携わる一方、近年は『フィスト・オブ・ノーススター ~北斗の拳~』『銀河鉄道 999 THE MUSICAL』などの脚本でも注目を浴びる高橋亜子がconSeptのオリジナル作品に初参加。その脚本に音楽で寄り添うのは、conSeptのオリジナル作『いつか~one fine day』『GREY』で観客だけでなく評論家からも高い評価を得た桑原まこ。新たな作家とのコラボでどんな音が生まれるのか。生演奏で紡がれる音に注目だ。

そして、これまでconSept作品に振付家として参加してきた「泥棒対策ライト」の下司尚実が自身初となるミュージカルの演出に挑戦する。自然体な身体表現作りに定評のある下司が千璃の生きる世界をどう表現するのか。

◆山口乃々華・奥村佳恵・和田琢磨、フィールドの異なる3人が初共演

conSept Musical Drama #7『SERI~ひとつのいのち』出演キャスト(C)2022,conSept LLC
conSept Musical Drama #7『SERI~ひとつのいのち』出演キャスト(C)2022,conSept LLC
主演3人の1人目は、ミュージカル初主演でタイトルロールの千璃役・山口。振付も担当する下司との二人三脚で、目が見えず話すこともできない千璃を、得意とする身体能力を最大限に活かしどう表現するのか期待が膨らむ。

その千璃の母・美香を演じるのは蜷川幸雄氏に見出され最近では『LUNGS』で好評を得たことが記憶に新しい奥村。千璃とともに変化していく繊細な女性をどう作り上げるのか。また女性2人を支える父・丈晴役には主に2.5次元作品で活躍する和田が、自身初となるオリジナルミュージカルに挑む。その柔らかな声が作り上げる千璃の父親像に期待が高まる。

3人の親子を取り巻く面々には、幅広いジャンルで活躍する個性豊かな俳優陣が集結。美香と敵対する産科医オオクボ役に花組芝居の植本純米、オオクボを弁護するセガール弁護士役に小林タカ鹿。

美香からオオクボ告訴を相談されるミラー弁護士役に樋口麻美、オオクボと美香に事情聴取を行う書記官役に辰巳智秋、千璃に整形手術を進める整形外科医役に内田靖子、オオクボと美香の示談交渉を仲介するメディエーター役に長尾純子、千璃が通う特殊学校の先生役に小早川俊輔が抜擢された。(modelpress編集部)

◆山口乃々華(千璃役)コメント

はじめまして。千璃役を演じさせていただきます、山口乃々華です。以前、同じ原作を題材にしたリーディングミュージカル『ダスク』を観劇させていただいたことがあり、その際には、深く感情移入し、今でも鮮明に思い出せるほどの、張り詰めた空気を感じていました。

今回お話をいただいたときはご縁を感じましたが、それと同時にお受けするのに勇気がいりました。決して目を逸らすことをせずに、作品に向き合い続ける心が必要だと感じています。両眼性無眼球症という難しい役ですが、想いを届けられるように演じていきたいと思います。

◆奥村佳恵(千璃の母・美香役)コメント

私は、ここまで向き合えるだろうか。分身である我が子と、パートナーと、家族と、世界と。そして、他でもない自分自身と。

愛おしさも苦しみも、喜びもおそれも、心に降りかかるさまざまな思いを受け止めきれるだろうか。誰かの心の中を見ることなんてできないし、誰もお互いを完璧に理解できない。だけど孤独だからこそ、他者との繋がりをより温かく感じることができる。私たちは誰かの存在の延長線上で、助け合って生きている。

光を手にするため、暗闇の中で途方もない闘いに挑み続けた美香さん。圧倒的な当事者である彼女を、何もかも経験したことのない傍観者の私が演じるということ。想像して、想像して。身体と声と心を器にして光を探したいと思います。

◆和田琢磨(千璃の父・丈晴役)コメント

丈晴役を演じます和田琢磨です。今回の作品『SERI』の台本を読んで、率直に胸が締めつけられました。容姿での優劣や世間に対するみえ、夫婦の価値観、家族を取り巻く普遍のテーマが随所に織り込まれてます。ついつい目を伏せがちなものばかりですが、同時にどれも身近なものであります。沢山の方にご覧頂きたいと思える作品に携わることが出来て光栄です。私自身、久しぶりのミュージカルですが精⼀杯努めたいと思います。ぜひ劇場にお運びください。

◆脚本・作詞:高橋亜子コメント

この作品は生まれつき両眼の眼球がない少女の実話を元にしています。少女の母が書いた手記を読んだ時、胸に刺さった言葉がありました。それは「No Eyes」。アメリカで出産した母が、娘の障害を医師に宣告された時の言葉です。もちろん「眼球がない」ことを告げた言葉ですが、私の頭にはもっと広義の考えが巡りました。

目を持たないとは何か?見えないとは何か?たとえ眼球があろうと、自分の視点でしか見ない人、見たくないものを見ないこと…それもまた「No Eyes」ではないか。そんな観点から、人が認め合うことを描く作品にしたいと思いました。一人の少女を巡り、それぞれの視点でぶつかり合い、認め合う人々の姿が見えてくれば良いなぁと思っています。

◆作曲・音楽監督:桑原まこコメント

今回はピアノ・ギター・マルチリード・チェロの4人で音を奏でることにしました。変わった編成だと思います。この編成でいこうとひらめきが私に届いた時、理由は⼀緒には届きませんでした。原作と台本を何度も読み、私に挑めるのかと悩む中で、その理由が私に教えてくれました。「千璃ちゃんがこの作品を観てくれたとき、音がカラフルであってほしい」と。音楽ができることは無限にあると信じていますが、どうしたって自分以外の気持ちの真実は、その人にしかわからないものです。だから最大限の想像力と優しさを持ってシンプルに。私らしく向き合っていきたいです。

◆演出・振付:下司尚実コメント

SERIは実在する女の子とそのご両親のお話です。SERIさんがいるということ、彼女が住んでいる場所と日本は離れているけれど、同じ地球で私たちは今一緒に生きているということ。そしてそこに生まれた愛を、歌はもちろんですが、身体もめいっぱいに使って丁寧に描いていきたいと思います。

私自身さまざまな縁に恵まれて今ここに立っています。彼女の過ごした時間を舞台上に凝縮することは難しい作業だと思いますが、彼女とご両親が重ねたご縁のように、集まって下さった心強いキャスト、スタッフと共にパワフルに挑戦していきたいと思います。

◆あらすじ

ニューヨークで暮らす美香と丈晴は子供を授かった。千璃と名付けられた女の子。初めての子供に未来への希望と夢に膨らむ2人だったが生まれた子供には両眼ともに眼球がなく、知的障害も抱えていた。絶望し途方にくれる夫婦。特に母である美香は自信を責め、周りの目を気にし、そして意思疎通がままならない我が娘に困惑し疲弊していく。

ある日、思い詰めた美香はマンションの屋上から千璃とともに身を投げようとするが、そのとき屋上から見下ろしたマンハッタンのある情景を耳にした千璃が笑う。初めて目にした娘の笑顔に触れ、“この子と生きていこう”と強く誓う美香。しかし、その決心の先には終わりが見えない千璃の手術、夫婦のすれ違い、周囲の非難、法廷闘争…など想像を絶する難題が幾重にも待ち受けていた。

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