テレビ朝日、飲酒宴席社員の処分・負傷経緯の詳細を報告


【モデルプレス=2021/09/07】テレビ朝日のスポーツ局スタッフが緊急事態宣言下で飲酒宴席を開き、社員1人がカラオケ店の外に転落し負傷した件に関し、同社は7日、事案の経緯と社員の処分について発表した。

テレビ朝日(C)モデルプレス
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◆テレビ朝日、宴席開催社員の処分を説明

テレビ朝日は今回の件について改めて「不要不急の外出等の自粛を呼びかける立場にありながら著しく自覚を欠く行動があったことを深く反省しております。緊急事態宣言下で尽力されている皆様をはじめ、店舗など関係各位に多大なご迷惑をおかけしたことを改めて深くお詫び致します」と謝罪。

同社は事案発生直後に関係各部署の担当役員・局長からなる「緊急調査チーム」を設置し、対応に当たったという。

事案の経緯が確認されたことから、同社は10名のうち社員6名について謹慎10日間の処分に。また、スポーツ局長及びスポーツセンター長について管理監督責任を問い減給1か月の処分とした。

さらに、スポーツ局統括の亀山社長、スポーツ局担当の浜島常務から、今回の事案を踏まえて役員報酬を10%、1ヵ月返上の申し出があったという。

また社外スタッフ4名については、「それぞれの派遣元会社に適切な対応をお願いしました」としている。

◆負傷社員の詳細を報告

負傷した社員に関しては、カラオケ店で飲食・歌唱中だった午前3時半ころ一人だけ帰宅の意思を示し、カラオケ店の個室を退室。

該当社員からの聴取により「疲労がたまっていて、酔いが回ってきた意識があり、周りに迷惑をかけてはいけないと思い、皆より先に帰ろうとした」「他のお客さんと乗り合わせるのを避けようとエレベーターではなく非常階段を使った」「はっきりとは覚えていないが、外に出られないと思い込み、隣のビルの壁や看板をつたって降りようと考えたのだと思う」「何かをつかんだ後に落ちてしまい、その瞬間に激痛が走って、通行していた方に助けを求めた」との内容が明らかになっているという。

当該社員は緊急搬送されて入院。左距骨骨折で補助器具なしでの歩行までおよそ半年の診断を受け、手術を経て先ごろ退院し、現在はリハビリを開始した段階だという。

◆「今日ぐらいいいのでは」という甘えがあった

同社はコロナ感染が拡大した直後から、「新型コロナウイルス感染防止策」という形で社内ルールを明文化しており、その中で「宴席は厳禁」としていた。スポーツ局でも局独自のガイドラインを作成して社内ルールを日ごろから周知徹底していたほか、局員全員が参加する月1回の局会でも確認をしていたそうだ。

同社は「今回、宴席に参加した10名も、このルールは認識していましたが、『少しならよいではないか』『今日ぐらいいいのでは』という甘えがあったとしています」と今回の宴席が社員の甘えによるものだったことを認め「10名は現在では、今回の行動が、社会のルール、会社のルールを逸脱し、放送メディアの一員としての自覚に著しく欠如したものであることを猛省しています」と説明。

なお10名とも緊急事態宣言下での宴席は、今回が初めてだったといい、また、事案発生後10名にはPCR検査を行い、全員が陰性と判定されているという。

◆研修の実施など再発防止策

再発防止策について、同社は「事案発生後、当社では緊急事態宣言下における社内ルールを改めて徹底しました。また、こうしたことを二度と起こさないよう、今後様々なフェーズで研修などを行い、若手社員には、社会人として、またテレビ局の社員として働くことの責任を改めて意識づけ、再発防止を図ります」と説明。

5年目以下社員を対象に役員による研修の実施、情報伝達の仕組みの再構築など具体案を示した。(modelpress編集部)

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