<福士蒼汰「神様のカルテ」インタビュー>櫻井翔と同役「運命的なものを感じた」 初の医師役への苦悩明かす


【モデルプレス=2021/02/15】2月15日(月)夜8時スタートのテレビ東京系大型スペシャルドラマ『神様のカルテ』(4週連続放送)で主演を務める俳優の福士蒼汰(ふくし・そうた/27)にモデルプレスがインタビュー。映画化もされたヒット作で、キャストを一新して挑む思いや、初の医師役を演じる心境などを聞いた。

モデルプレスのインタビューに応じた福士蒼汰(C)モデルプレス
モデルプレスのインタビューに応じた福士蒼汰(C)モデルプレス
今作は、『心は、きっと救える』…そう信じて患者を救うことと正面から向き合う、1人の若き医師の苦悩と成長を描いたベストセラー小説「神様のカルテ」を初のドラマ化。現役の医師・夏川草介のデビュー作ながら、第10回小学館文庫小説賞を受賞し、2010年の本屋大賞2位を獲得した人気作に。また2011年、2014年には映画化され、ヒットを記録した。

今回、原作「神様のカルテ」「神様のカルテ2」「神様のカルテ3」「新章 神様のカルテ」の計4冊の長編を、2時間×4話の計8時間という大型スペシャルドラマとして放送される。福士は「24時間、365日対応」の病院で働く主人公・栗原一止(いちと)役。今作がテレビ東京のドラマ初出演・初主演となる。

◆福士蒼汰、櫻井翔と同役「運命的なものを感じた」

福士蒼汰(C)モデルプレス
福士蒼汰(C)モデルプレス
― 今作は映画化もされたヒット作ですが、映画を観たり原作を読んだりはしましたか?何かヒントを得て、今作に引き継いでいきたいと思うところがあればお聞かせください。

福士:小説は読んでいたのですが、脚本を読んだら、ストレートに落とし込まれている印象でした。2時間を4本という形で描けるからこそ、小説を改変せずにできているのかなと。原作者の先生の書きたいことは脚本にも表れているのではないかなと思い、僕もそこを汲み取って演じたいと思いました。

映画は過去に観たのですが、今回小説を読んで脚本を読んでから、改めて映画を観ました。櫻井翔さんが演じていて、一止の苦悩を丁寧に表現されているのが伝わってきました。櫻井さんとは映画『ラプラスの魔女』で共演させていただきましたが、今回は同じ役を演じられることに運命的なものを感じました。僕も、見てくださった方の心に残るような作品にできるよう、頑張りたいと思います。

― 映画で櫻井さんが演じた役をご自身が主演として改めてドラマで演じると決まった時は、率直にどう思いましたか?

福士:まず「あの『神様のカルテ』?」「映画化されたことがある作品だな」と思いました。自分はもちろん、当時映画を観た人には櫻井さんが演じた一止のイメージがあると思うので、同じ役を僕にできるのか悩んだのですが、作品自体がすごく面白いので、より多くの人に伝えられたらいいなと感じました。今回は2時間×4話という新しい企画として挑戦できるので、小説の内容を改めてしっかりと描くこともできると思い、今はすごくワクワクしています。

◆福士蒼汰、初の医師役に苦悩「責任の大きさを実感」

福士蒼汰(C)モデルプレス
福士蒼汰(C)モデルプレス
― 初めての医師役で風変わりな役柄ですが、実際に演じてみていかがですか?

福士:医師なので、もちろん難しい医療用語はあります。でも、それよりも一止が夏目漱石を敬愛している影響で、「~なのである」と文語調のような不思議な話し方をするので、そちらの方が大変です(笑)。難しい言葉も使うため、いかに今を生きる現代の人間として演じられるかがポイントだと感じました。キャラクターになりすぎないように気をつけながら、でもそこを一止の個性として自然に表現できるように、監督と話し合って演じています。

― 役の一番の魅力を教えてください。

福士:一止の魅力は、人間的なところだと思います。作品のテーマでもあるのですが、驚異的な技術を用いて患者さんを回復させることにフォーカスするのではなく、どのような最期になったら幸せなのかというのを常に考えている人で、その深いテーマにずっともがき苦しんでいます。答えが出るようで出ないような複雑な心境で過ごす時間が多い一止ですが、患者さんと向き合う優しさを持っていて、周りから変人と言われているけど優しくてついて行きたくなるようなところがとても魅力的です。

― 医師役を演じるにあたって、撮影前に準備されたことはありますか?

福士:医師役が初めてなので、まずイメージすることが難しかったです。どのように救急の患者さんが運ばれてきて、その時医師はどんな処置をしているのだろうと、いざ考えてみるとすぐにイメージができませんでした。現場に入った時に、医療監修の先生方に疑問に思ったことはどんどん質問して、教えていただきながら学んでいます。幸いにも、以前救急救命士の役を演じた経験があり、救急車が来た時の医師の姿を客観的に見ていたので、そういう意味ではわかる部分も多少ありました。

福士蒼汰(C)モデルプレス
福士蒼汰(C)モデルプレス
― 普段は患者として病院に行くことはあると思いますが、演じてみて医師に対する考え方は変わりましたか?

福士:僕はまだまだ勉強不足で、あくまで物語の中の医療現場についてしかわからないのですが、人の命を預かるということの責任の大きさを改めて実感しました。一人一人と向き合うことはすごく大変で、時には自分の時間を犠牲にしなければならないこともあるだろうなと。一止は患者さんが亡くなる瞬間に自分の判断は正しかったのか思いつめたり、反省したりします。そういう場面を演じるたびに、医師の方たちの苦悩は計り知れないと感じています。この作品を通して、医療従事者の方々への感謝の気持ちがより大きくなりました。

― コロナ禍で医療従事者の方々の大変さを日々感じる状況下ですが、そんな中で医師を演じることについてはどのような思いがありますか?

福士:こういう状況なので、視聴者の方は少なからずコロナのことを意識してしまうと思います。この作品はコロナ禍を描いたものではないですが、僕ができることは医療の重さをしっかり伝えるということです。それと同時に、医師も人間なので楽しい時は楽しいし、悲しい時は悲しい。そんな当たり前な日常も伝えられたらいいなと思います。他愛もない看護師たちとの会話も、人間らしさが感じられる素敵なシーンなので、注目していただけると嬉しいなと思います。医療の作品というとどうしても暗くなりがちだと思うのですが、見てくださった方が前向きになれるような作品にしたいです。

◆福士蒼汰、清野菜名らとの共演エピソード明かす

福士蒼汰(C)モデルプレス
福士蒼汰(C)モデルプレス
― 撮影現場の雰囲気やキャスト同士でのやりとりなど、裏話があればお聞かせください。

福士:本当に他愛もない話が多く、明るく楽しい現場だと思います。(岡山)天音くんとは同世代なので、共通の友人の話をしたり、共通の趣味の「キングダム」の話をしたりしました。清野(菜名)さんとは今のところ一番共演シーンが多いのでいろいろ話しているのですが、お互いに英語の勉強をしているので、どんな勉強をしているのか教え合ったりしています。

― すごいですね!英語で会話をしたり?

福士:たまに英語で会話したりします(笑)。僕が英語で質問すると、答えてくれます。「今まで作った中で一番難しかった料理はなんですか?」と質問したら、「ハンバーグ」と返ってきました(笑)。

― ハンバーグはわかりやすいですね(笑)。

福士:「ハンバァ~グ!」と言っていました(笑)。「R」の発音を強めに(笑)。

― それくらい仲が良いんですね(笑)。

福士:清野さんのおかげで、本当に現場が明るくなっています!その関係性が、映像としても表れているのではないかなと思います。

― この作品で2021年が始まりますが、2021年はどんな年にしたいですか?

福士:それこそ一止ではないですが、何かにぐっとハマるようなことをしたいと思っています。その何かはまだわからないのですが、何か一つを突き詰めて、極めていきたいと思います。

― 最後に、視聴者の方にメッセージをお願いします。

福士:医療の現実や大変さはもちろん、患者さんとの向き合い方や、自分たちの人生観も描かれている作品です。緊迫感があるシーンもありますが、医療現場での医師や看護師たちの日常を描いたシーンはちょっと笑えてほっこりするので、そういった部分にも注目して観ていただけたら嬉しいです。

― ありがとうございました。

福士蒼汰(C)モデルプレス
福士蒼汰(C)モデルプレス
(modelpress編集部)

◆福士蒼汰(ふくし・そうた)プロフィール

1993年5月30日生まれ、東京都出身。2011年、ドラマ『美咲ナンバーワン!!』(日本テレビ系)で俳優デビュー。同年、『仮面ライダーフォーゼ』(テレビ朝日系)で主演に抜擢。注目を集めた後、2013年放送のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』でヒロインの相手役を演じブレイク。2014年放送のドラマ『きょうは会社休みます。』(日本テレビ系)では、綾瀬はるか演じる主人公の恋人役を演じ話題となった。

近年の主な作品は、映画『曇天に笑う』(2018年)、『BLEACH 死神代行篇』(2018年)、『ザ・ファブル』(2019年)、『カイジ ファイナルゲーム』(2020年)、ドラマ『4分間のマリーゴールド』(2019年、TBS系)、『DIVER―特殊潜入班―』(2020年、カンテレ・フジテレビ系)、『明治開化 新十郎探偵帖』(2020年、NHK BSプレミアム)など。

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