伊勢谷友介容疑者「いのちの停車場」出演シーンカットせず公開「作品と個人とは別のもの」


【モデルプレス=2020/09/11】大麻取締法違反の疑いで逮捕された俳優・伊勢谷友介容疑者(44)が出演する映画『いのちの停車場』(2021年公開)の撮影現場会見が11日、都内で行われ、製作・配給を担当する東映株式会社の手塚治代表取締役社長が出席。すでに撮影済みの伊勢谷容疑者の出演シーンについて、カットせずそのまま公開することを発表した。

伊勢谷友介(C)モデルプレス
伊勢谷友介(C)モデルプレス
手塚氏は「伊勢谷友介氏の報道を耳にし、大変なショックを受けております。私どもの製作を担当するチームと関係いただく各企業との間で何度か相談を続けました。そして私ども製作と配給を担当する東映と致しまして、同俳優のシーンについてはカットはせずに映画を完成させ、公開させることと致しました」と発表。

続けて「映画は元来、劇場での公開をスタートと致します。映画館には作品を鑑賞しようとする意志・意図を持ったお客様が有料で鑑賞致します。テレビ放送やCMとは異なるクローズドな環境です。また、作品と個人とは別のものであるという東映の見解の元、今回は作品を守るという判断をさせていただきました。皆様ご理解、ご了承の程、よろしくお願い申し上げます」と説明した。

◆吉永小百合主演「いのちの停車場」

(左から)西田敏行、広瀬すず、吉永小百合、松坂桃李、みなみらんぼう、成島出監督(C)2021「いのちの停車場」製作委員会
(左から)西田敏行、広瀬すず、吉永小百合、松坂桃李、みなみらんぼう、成島出監督(C)2021「いのちの停車場」製作委員会
終末期患者やその家族に真摯に向き合う在宅医師を描いた本作。この日は主演の吉永小百合をはじめ、松坂桃李、広瀬すず、西田敏行、みなみらんぼうら豪華キャストが役衣装に身を包み、メガホンをとる成島出監督とともに出席。吉永は「クランクインできるかどうかドキドキしながら待っていたんですけれども、無事にクランクインして、10月の半ば過ぎまで撮影が続きます。スタッフの方たちもキャストの皆様もみんなパワー全開でやっております。どうぞ温かく見守っていただきたいと思います」と無事撮影が開始した喜びを噛み締める。

吉永と本作で初共演となった松坂と広瀬は「大変緊張しております。ですが、いつか吉永さんとご一緒してみたいと思っていて、今回一緒にお芝居ができることが本当に嬉しいです。吉永さんは現場ではどのようなお芝居をして役を作られているんだろうという興味がすごくあり、日々勉強させていただいております。みなさん温かく、楽しい方たちばかりなので、非常に助かっております」(松坂)、「ご一緒できると思っていなかったので、決まったときは光栄だと思いました。現場でもすごくひとつひとつ丁寧で優しくて、それがお芝居からにじみでているので、お芝居をしていてもどこか緊張してしまう毎日です」(広瀬)と笑顔を見せ、そして西田は「久しぶりの憧れの吉永小百合さんを座長としていただいて、胸弾む、心弾む毎日でございます。テーマは大変重い作品なのですが、現場はそんな重いテーマと掲げている作品とは思えないくらい明るい楽しい現場です。これからもずっと最後まで無事に撮影を終えられたらと思っております」と再共演の喜びを明かした。

◆キャストらが“命を考える”

吉永小百合(C)2021「いのちの停車場」製作委員会
吉永小百合(C)2021「いのちの停車場」製作委員会
「命を考える題材」に挑むということで、「コロナ渦になる前の企画で、シナリオも台本もできていたので、このあとどうするのかっていうのを監督やプロデューサーたちと悩んだのですが、でもやっぱり命の大切さ。どういう風に生きるか、その中でドクター役をやって、この年齢のドクターも沢山いらっしゃいますので少しずつお話を伺って、患者さんからの色んな想いを受け止められるようなドクターを演じ切りたいと思っております」と吉永。

続けて、今年未知のウィルスの流行により当たり前に考えていた日常が崩壊し、「死」をより身近に感じられるようになった今の状況を踏まえ、本作が久しぶりの映画撮影となった松坂が「改めてやっぱり一人じゃ何もできないんだなと痛感しましたし、この現場に入ってがっつりとお芝居をやらせていただいてる時にちゃんと皆で一つの作品を作るというこの力強さが改めて、僕の中にエネルギーとして入ってきて、活力になるといいますか、しっかりと作品を作っていくんだという気持ちになりますね」とコメント。

広瀬は「自粛期間でしたり、生と死ということがすごく身近になって考えて。監督にこの作品の中では太陽でいてほしい、とクランクイン前から何度も言っていただいてたので、太陽ってどんなものなんだろうとか、生と死に対しても太陽って難しいなって思っていたりもあったんですけど。現場に入って皆さんとコミュニケーションを取ったりしながらできていたらいいなと思いながらも、ちゃんと責任を感じながら、日々参加させていただいています」と語った。

みなみも「突然シーンのはじめに中華饅頭を『これは中国ではパオというんですよ』と僕が説明するところがあるんですが、そのパオというのが『包む』という意味なんです。わざわざ中国語でなぜ出てくるのかと思っていたら、その『包む』ということが映画の根底に横たわっている熱いエネルギーであることに気がつきました。人間が死を迎えて包まれていくという家族のようなもの、ファミリー、ステーション:駅、そいうものがずっと重なって入っていっているというのを見つけたときに『これは俺がやってやろう』というような気持ちになりました」と台本を読み、本作出演の決め手となった本作の根幹となるメッセージについて語った。(modelpress編集部)

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