長澤まさみ“闇に堕ちる母”難役の苦悩 公開迎え「後ろ髪引かれる感覚は初めて」<MOTHER マザー>


【モデルプレス=2020/07/04】女優の長澤まさみが4日、都内で行われた映画「MOTHER マザー」公開記念リモート舞台挨拶に、俳優の阿部サダヲ、奥平大兼、メガホンをとった大森立嗣監督とともに登壇した。

長澤まさみ (C)モデルプレス
長澤まさみ (C)モデルプレス
今作は、河村光庸プロデューサーが、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て、大森監督とタッグを組んで描いた衝撃作。長澤は社会の闇へ堕ちていく母親・秋子、阿部は秋子と内縁の夫になるホスト・遼、奥平は息子・周平を演じる。

大森立嗣監督、奥平大兼、長澤まさみ、阿部サダヲ (C)モデルプレス
大森立嗣監督、奥平大兼、長澤まさみ、阿部サダヲ (C)モデルプレス
同舞台挨拶は、全国5大都市、15劇場でライブ中継を実施。観客から拍手を受けると、長澤は「普段は一箇所でしか舞台挨拶をやらないので、逆に新鮮で、たくさんの方々と繋がっている気がしてとても嬉しいです」と声を弾ませ、「きっとこういう舞台挨拶もレアになっていくと思いますので、今日はこの舞台挨拶を楽しんでいってください」と笑顔で挨拶した。

◆長澤まさみ、闇に堕ちる母に共感できず「わからないこともある」

また、長澤は最後まで秋子役に共感できなかったそうで「わからないことというのもあるんだなって知った役だったように感じます」といい、「きのうも映画初日を迎えて、悶々と過ごしました。この映画が旅立っていく嬉しさと、解放される嬉しさもあったり、でも本当に手放していいのだろうかと考えてしまったり。役を演じてここまで役柄や作品に後ろ髪引かれる感覚になるのは初めての経験だったので、それだけこの作品と役と向き合えたのかなと思うと、無駄な時間ではなかったのかなと思えるので、たくさんの人に見ていただきたいなと、今は思っています」と複雑な心境を吐露した。

長澤まさみ、阿部サダヲ (C)モデルプレス
長澤まさみ、阿部サダヲ (C)モデルプレス
そんな長澤を間近で見ていた阿部は「こういう役をやる印象はなかったですし、お母さんというイメージもなかったのでびっくりしました。一緒にやれてよかったです。うーん、いいですよね。こういう長澤さん」と口ごもりながらも絶賛。

長澤まさみ (C)モデルプレス
長澤まさみ (C)モデルプレス
すると長澤は「大丈夫ですよ、本当に思っていることだけ仰っていただければ」と気遣って会場を沸かせ、これに阿部は「本当に思っているほど口ごもるものですよ(笑)。女優さんが汚くするとか、嫌なイメージを作るのは難しいと思うんですけど、完成作を見て、お母さんに対してもイラっとしたし、不快な感じがしたので、それは映画にとってすごくいいことだと思う」と釈明した。

◆長澤まさみからのビンタに涙

また、長澤演じる秋子が、奥平演じる周平をビンタするシーンが話題に上がると、奥平は「(ビンタ)されるのを知らなくて、すごく思い切り叩かれたのでびっくりしました」と回顧し、長澤も「テストのときは(頬が)腫れちゃうと思って叩かなかったんですよね」と説明。

奥平大兼、長澤まさみ (C)モデルプレス
奥平大兼、長澤まさみ (C)モデルプレス
続けて奥平は「そこまで想像していなくて、で、叩かれたので泣いちゃいましたね」といい、大森監督から「痛くて泣いた訳ではないでしょ?」と声をかけられ、「正直びっくりして、ちょっと“痛っ!”って思って、(泣いた)トリガーはそれでしたね」と答えると、長澤は「ごめんなさい」と謝罪して笑いを誘った。

◆長澤まさみ「子どもたちに救われていました」

映画「MOTHER マザー」公開記念リモート舞台挨拶 (C)モデルプレス
映画「MOTHER マザー」公開記念リモート舞台挨拶 (C)モデルプレス
イベント後半には、子役の郡司翔くんと浅田芭路ちゃんが花束ゲストとして登壇する一幕もあり、そんな子役たちに助けられたという長澤は「奥平くんにもそうなんですけど、子役の息子、娘たちは素直で、純真無垢で、監督の言うことを『はい!』って答えて、誠実にお芝居をするので、その姿で前に突き進めたところがあって、本当に子どもたちには救われていました。子どもたちから教わることもあるんだなと実感しながら演じていたところがありました」としみじみと語った。

映画「MOTHER マザー」公開記念リモート舞台挨拶 (C)モデルプレス
映画「MOTHER マザー」公開記念リモート舞台挨拶 (C)モデルプレス
最後に、締めのメッセージを求められた長澤は「この作品を通して親子の向き合い方みたいなものをそれぞれが考えたり、思うきっかけになるのかなという風に思いました。びっくりするようなシーンもあるかもしれませんが、本当にこの作品が言いたいのは、そういったところではなくて、どこか普遍的なものを感じてもらえる、そんな問いかけがある映画になっているのかなと思います。ぜひ映画館でより多くの方に見ていただけたらなと思います」とアピールした。(modelpress編集部)



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