【渋谷ハロウィン】お酒からタピオカにシフト?路上飲酒の禁止、1億円の対策で何が変わった?<現地調査>


【モデルプレス=2019/11/01】10月31日、ハロウィン当日の東京・渋谷は、警笛が響き渡る中、仮装姿で練る歩く若者と警備にあたる警察官が入り乱れていた。マナーの低下を受けて、JR渋谷駅周辺の「公共の場所」での路上飲酒が禁止されたほか、渋谷区が1億円以上の予算を投じて対策を講じたが、結果どのような変化があったのだろうか?モデルプレスでは、現地取材を敢行し、仮装した人たちに話を聞いた。

仮装×タピオカが多数/2019年10月31日撮影(C)モデルプレス
仮装×タピオカが多数/2019年10月31日撮影(C)モデルプレス

◆渋谷駅周辺での路上飲酒は禁止

ハロウィンの渋谷の様子/2019年10月31日撮影(C)モデルプレス
ハロウィンの渋谷の様子/2019年10月31日撮影(C)モデルプレス
渋谷区では昨年逮捕者を出した「トラック横転事件」などを受け、今年6月「ハロウィーン路上飲酒規制条例(正式名称:渋谷駅周辺地域の安全で安心な環境の確保に関する条例)が成立。これによりハロウィン期間にJR渋谷駅周辺の「公共の場所」での路上飲酒が禁止された。

これに伴いディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ渋谷本店」は、今月26日と31日の2日間、18時から翌朝5時まで酒類全品の販売を自粛することを発表。また渋谷駅周辺の大手コンビニエンスストア数店舗でも酒類全般の販売を自粛した。

ハロウィンの渋谷の様子/2019年10月31日撮影(C)モデルプレス
ハロウィンの渋谷の様子/2019年10月31日撮影(C)モデルプレス
渋谷区は今年ハロウィン対策のため、1億円以上の予算を投入することを決定しており、26日と31日には警備員100人以上が配置されていた。

さらに「ハロウィンごみゼロ大作戦 in 渋谷 実行委員会」主催で『SHIBUYA PRIDE SHIBUYA HALLOWEEN』をスローガンに、渋谷ハロウィンのマナーアップキャンペーンも大きく行われた。これによりハチ公広場前などにはゴミを捨てるためのエコステーションが設置され、SHIBUYA109下渋谷駅構内などには着替え用のフィッティグループも用意。使い終わった仮装グッズをリユースする「リユースボックス」も置かれ、リユース可能なものはフリマアプリより販売され、売上が渋谷の美化活動に使われる。

◆渋谷ハロウィン、外国人は増加

今年、モデルプレスでは、ハロウィン当日を目前に控えた26日(土)と、本番の31日(木)の2日、渋谷で取材。週末、当日ともに仮装した人たちで賑わっていたが、両日とも昨年に比べれば人は減っていた。現地でも「今年はやっぱり人少ないですね」「去年に比べれば超歩きやすい」「去年より全然落ち着いてる」などの声があがっていた。

一方で、今年は、外国人の増加が顕著だった。例年に比べて仮装した外国人、それをカメラに収めようとする観光客、それを取材するクルーまで、外国人が増加。センター街を歩く人の約4割は外国人で、アジアのみならず、まさに世界中から集まっている印象を受けた。

◆路上飲酒の禁止、効果は?仮装×タピオカも目立つ

また、路上飲酒規制の影響について聞いてみると、「酔っ払ってる人がいないので、すごく安心して歩ける」「お酒の瓶とか落ちてないからいい」「ダル絡みしてくる人がいない」と効果があるよう。一方で「お酒飲めないのは残念」「ここまで規制されたらもう…って感じ」との声も。

お酒に変わって、仮装女子たちの手には、ブームも重なってタピオカがあった。話を聞くと「無料で配ってた」とハロウィンにちなんでのキャンペーンや、「渋谷に来たのは仮装でタピオカのため」「仮装とタピオカの写真撮りに来た」「お酒売ってないから、じゃあタピオカ?みたいな」などなど…。実際、センター街のお店にも、仮装姿で並ぶ光景も見られていた。

◆渋谷ハロウィン、警備員の増加を受けて…

渋谷駅前で呼びかける警察官/2019年10月31日撮影 (C)モデルプレス
渋谷駅前で呼びかける警察官/2019年10月31日撮影 (C)モデルプレス
安全面に関して言えば、今年は至るところに警察官や警備スタッフがいた。その数は前年に比べるとはるかに増加しており、「今日はどこいっても警察の人いた」「今年はマジで警察官多い」「なんかちょっとでもあったら警察の人がなんとかしてくれてた」「センター街の中、交通整理してくれてたから歩きやすかった」などの意見を聞くことが出来た。

渋谷駅前で呼びかける警察官/2019年10月31日撮影 (C)モデルプレス
渋谷駅前で呼びかける警察官/2019年10月31日撮影 (C)モデルプレス
◆渋谷ハロウィン、それでも逮捕者…節度ある行動を

ハロウィンの渋谷の様子/2019年10月26日午後19時頃撮影 (C)モデルプレス
ハロウィンの渋谷の様子/2019年10月26日午後19時頃撮影 (C)モデルプレス
全体を通して、昨年に比べれば少し落ち着いた渋谷ハロウィンだが、今年も痴漢や窃盗未遂容疑で逮捕される若者も。路上飲酒区域での飲酒も全くいないわけではなかった。

一部の心無い人たちによる痴漢や盗撮、泥酔、ポイ捨てなど喧騒に乗じた暴挙は断じて許されることではなく、大勢のルールを守って渋谷ハロウィンを楽しむ人の心も傷つけている。

仮装も、着て、観て楽しむものであって、決して盗撮や痴漢は許されない。一部のルールを逸脱した行為によって今後“渋谷ハロウィン”の存続が危ぶまれているので、節度ある行動を心がけてほしい。(modelpress編集部)

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