中川大志「なつぞら」インタビュー<1>第一印象は「こいつ面倒くせぇ!」 苦戦した“坂場一久”役作り


【モデルプレス=2019/09/14】女優の広瀬すずがヒロイン・なつを演じるNHK連続テレビ小説『なつぞら』(NHK総合/月曜~土曜あさ8時)に、なつの夫・坂場一久役で出演している俳優の中川大志が、モデルプレスなどのインタビューに応じた。<1>

中川大志/「なつぞら」(C)NHK
中川大志/「なつぞら」(C)NHK
◆中川大志、一久の第一印象は「こいつ面倒くせぇ!」

100作目の“朝ドラ”『なつぞら』は、戦争で両親を失いながらも北海道・十勝でたくましく育ったヒロイン・なつが、当時まだ「漫画映画」と呼ばれていたアニメーションの世界に挑む姿を描く脚本家・大森寿美男氏のオリジナル作品。

一久(愛称:イッキュウさん)は、なつの職場・東洋動画で出会った演出家。娘の優も誕生し、なつは戦災孤児となり引き取られた北海道の柴田家、実の兄(咲太郎)とともに過ごした新宿の風車に続く、“3つ目のホーム”を一久とともに作っている。

中川大志/「なつぞら」(C)NHK
中川大志/「なつぞら」(C)NHK
中川にとって連続テレビ小説への出演は『おひさま』(2011年)以来。当時、小学6年生で、幼少期キャストとして出演。昨年成人を迎え、今回、オーディションで出演が決定したという。

「『おひさま』以来、オーディションに呼んでいただいたので、まずそれがすごく嬉しくて。製作チームも大河ドラマ「真田丸」でお世話になったチームだったので、その点も嬉しかったです。オーディションの段階でも、合格の連絡をいただいてからも何役かというのは決まっていなかったので、撮影が始まるまでは『本当に出演するのかな?』と不安になっていました(笑)」。

その後、北海道編がスタートし、役柄が本人に告げられたそう。「今までやったことのない役で、第一印象は『こいつ面倒くせぇ!』でした(笑)。なつをはじめ、最初は東洋動画の人たちからの印象も悪く描かれていたので、異物感があるなと感じました」と癖のある不器用なキャラクターには、中川自身も驚いたようだ。

◆役作りに苦戦 中川大志「軌道に乗るまで一番時間がかかった」

広瀬すず、中川大志/「なつぞら」(C)NHK
広瀬すず、中川大志/「なつぞら」(C)NHK
また、なつの夫になるキャラクターであることは、当初決まっていたそうだが「最初は全く想像がつかなかった」という。

東洋動画時代、物語の中で何度もぶつかり合ってきたなつと一久。それは作品への思いが強いゆえ…「なつは感覚で魂をぶつける人で、坂場がそれを言語化して導いていく。坂場にない発想力とか何かを生み出すパワーみたいなものをなつは持っているし、坂場はなつが説明できないことを言葉にできる。お互いないものがある2人だから、1人じゃ行けないところに行ける存在になっていったんだろうなと思いました」。

王道のイケメン役から強烈なインパクトを放つキャラクターまで、様々な役柄を演じてきた中川でさえ「今までやってきた役の中で軌道に乗るまで一番時間がかかりました」という“イッキュウさん”。

「台本を読むにつれて色々な魅力があることを知って、その魅力を伝えるためには色々な演じ方があるなと思ったんです」と試行錯誤を繰り返したのだろう。今では、すっかり“愛されキャラ”に。

中川大志、広瀬すず/「なつぞら」(C)NHK
中川大志、広瀬すず/「なつぞら」(C)NHK
「最悪な第一印象のやつをどうやったらちょっとずつでも好きになってもらえるか、魅力を伝えられるか、正直すごく迷ったし色々探りました。台本の中でも周りの人からの見え方が変わっていく構造になっていましたけど、キャラクターが変化しているわけではなく、なつたちと関わっていくうちに成長して、元々持っていた部分がだんだん見えるようになって、“実はこんな一面があったんだ”と知ってもらえたんだと思います」。

“朝ドラ”という半年間をかけ放送する枠だからこその手応え。「長いスパンを使って人物の印象を変えていけることは、すごくやりがいのあることでした」。そこで得たものは、彼の役者人生において大きな財産となるはずだ。(modelpress編集部)

■中川大志(なかがわ・たいし)プロフィール

1998年6月14日生まれ、東京都出身。小学4年生でスカウトされ、小学5年生で芸能界入り。2009年に俳優デビュー。ドラマ『家政婦のミタ』(2011/日本テレビ系)で一家の長男役を演じ注目を浴びた。

NHKのコント番組「LIFE!~人生に捧げるコント~」にレギュラー出演中。今後の待機作は、10月期TBS系ドラマ「G線上のあなたと私」。

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