奈良遺産70
奈良遺産70

奈良遺産70

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生駒鋼索線

生駒市の鳥居前駅から宝山寺駅を経て生駒山上駅までを結ぶ近鉄のケーブルカー線。生駒ケーブルとも呼ばれ鳥居前駅―宝山寺駅間の宝山寺線と宝山寺駅―生駒山上駅間の山上線の2区間からなる。大正7年開業の宝山寺線は日本最初の営業用ケーブルカーで通勤通学の生活路線でもある。イヌやネコなどをデザインしたかわいい車両が目を引く。


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国道308号(難所の暗峠)

奈良市と大阪市をほぼ直線で結ぶ。さらに東の先は春日大社へ至る。奈良市側は普通の国道だが生駒山麓から西は旧街道の趣を残した旧道に様相を変える。県境の暗峠を越える区間は最大斜度31%の急勾配。最大幅1・3メートル制限と道幅が狭い箇所もあり車の通行が困難になるほど険しい。石畳が敷かれた峠付近は風情がありハイキングコースとして人気が高い。

※場所は難所の暗峠付近を設定しています。



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八木新宮特急バス(近鉄大和八木駅南口)

近鉄大和八木駅から和歌山県のJR新宮駅まで全長166・9キロメートルを約6時間半で走る奈良交通の路線バス。停留所数は167で高速道路を使わない路線では日本一長い走行距離を誇る。住民の生活路線であり、天辻峠や猿谷ダム、十津川温泉、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」などを駆け抜ける観光路線でもある。紀伊半島をゆっくり縦断するにはうってつけだ。

※場所は始発点の近鉄大和八木駅の南口あたりを設定しています。



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幻の五新線跡(二見神社付近)

紀伊半島を貫く五條市から和歌山県新宮市間の鉄道敷設計画が頓挫し、昭和30年代に建設された路盤の一部が残る。同40年から代わりに運行していたバスも平成26年に廃止。美しい形状のアーチ橋が往時の隆盛をうかがわせる。現在はウォーキングスポットとして人気が高まっている。平成9年には映画監督河瀬直美さんの作品「萌の朱雀」の舞台になった。


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人力ロープウェイ 野猿

川の両岸から張られたワイヤーロープから吊り下げられた「やかた」に乗り、自力で引き綱をたぐり寄せて進む。猿が木のツルを伝って行く様から付けられたという。かつては村人が対岸に渡る交通手段で、厳しい自然の中で暮らすための生活道具だった。今は橋が架けられ観光用として楽しめる。渓谷を渡るスリル感と深い山々と美しい川面が見渡せる眺望は他にない。


各スポットの番号は「奈良遺産70」冊子と連動しております。

情報提供:奈良新聞社




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