<EXILE TAKAHIROインタビュー>「毎回本当にギリギリだった」スランプ乗り越え“使命”を全うする今――「青春時代のような」15年の道のり


【モデルプレス=2021/08/12】EXILE TAKAHIRO(36)がEXILE曲をカバーしていく<EXILE RESPECT>シリーズの最新作「優しい光」が、8月9日より配信スタートした。2021年はEXILE加入15周年の節目。グループも20周年を迎える今、TAKAHIROは何を想うのか――

モデルプレスではインタビューを実施し、「優しい光」の制作裏を探るとともに、これまでの道のりを振り返ってもらった。

EXILE加入15周年の節目。EXILE TAKAHIROが語る“今”――(提供写真)
EXILE加入15周年の節目。EXILE TAKAHIROが語る“今”――(提供写真)
◆TAKAHIRO、EXILE加入15周年「青春時代のような15年でした」

2006年、現EXILE TRIBEリーダーのAKIRAとボーカルのTAKAHIROが加入し、EXILEは第二章へ突入。

この15年は、「長いようであっという間」とTAKAHIRO。

グループが20年続いてきたことに感謝し、「何年も先を見越して戦略を立ててくださっているHIROさんをはじめ、EXILEメンバーに対する凄みや素晴らしさを感じながら過ごしてきました。色々なことがありましたけど、“大人青春”というか青春時代のような15年でした」と噛みしめる。

フロントマンとしてグループを引っ張ってきた重圧は、並大抵のものではなかったはずだ。2020年11月には、ボーカルのATSUSHIがグループを勇退し、EXILEは新たな形でスタートを切った。

「気がつけば約14年、ATSUSHIさんの相方をさせていただきました。そんなATSUSHIさんが勇退されたと考えると、とても感慨深くはありましたが、無理をするのも違うので、真ん中に堂々と立ってみようと思いました。プレッシャーを感じつつも、『そのプレッシャーを楽しんでやろう!』くらいの気持ちで臨んでいます」。

グループのさらなる発展のため、先頭を走り続ける――そこには「メンバー一人ひとりがEXILEを背負える存在になれるように」という想いもある。

「全員がそう思っているはずです。今、オリジナルメンバーはいないですが、僕たちがこの先もEXILEの名を輝かせていけるような活動をしていかなければならない。その中でも、同期のAKIRAさんとはこの15年二人三脚でやってきて、今ではEXILEで1番先輩になりました。これまで二人三脚で培ってきたものを活かしエネルギーにして発散していきたいですし、EXILEメンバー一人ひとりの魅力を最大限に引き出せるような雰囲気作りをしていきたいです」。

◆EXILE TAKAHIROに訪れたスランプ 声帯結節を乗り越え…

EXILE TAKAHIRO(提供写真)
EXILE TAKAHIRO(提供写真)
現在は、パフォーマーを兼任するNESMITH、SHOKICHIとのスリーボーカル体制。「今思えば、2014年のEXILE TRIBEのツアー(EXILE TRIBE PERFECT YEAR LIVE TOUR TOWER OF WISH 2014 ~THE REVOLUTION~)にATSUSHIさんは不参加だったので、ファンの皆さんはその時点ですでに今の構成を観ていたんですよね」と振り返る。

それは、“EXILE一族、史上最大の祭り”と銘打ったドームツアー。2014年の一年を通して開催された「EXILE TRIBE PERFECT YEAR 2014」を締めくくるツアーでもあったが、TAKAHIROはATSUSHI不在とは別の不安も抱えていた。

「実は声帯結節ができていて、毎回本当にギリギリだったんです」。

「嫌なことは忘れるタイプ」で、当時のことは「心配なことしかなくストレスもあったからか、ほとんど記憶がない」という。声帯結節と診断を受けたのは、ツアー開始後。「多大な迷惑をかけてしまうので、ツアーをやらないという選択肢は全くなかったです。あとで当時のボイストレーニングの音源を聴いたときは、『こんなに酷かったんだ』と思いました。歌でEXILEに加入したのに歌が歌えないのは、武器も持たず過ごしている感覚。色々なことが繋がって、所謂スランプの時期でした」。

スランプを乗り越えた現在は、「喉の調子も良いし、絶好調」。

「EXILEが輝かないとLDHも輝かないと思うので、僕らが率先して努力し、後輩たちにもしっかりと背中を見せていける先輩にならないといけない。自分が先輩方のかっこいい姿に憧れていたように、生き様を見せていければいいなと思っています」。

◆EXILE TAKAHIRO、ファンに「元気をもらった」ライブ振り返る

今年は、EXILE TRIBEでのドームツアー「EXILE TRIBE LIVE TOUR 2021 “RISING SUN TO THE WORLD”」も開催した。イベント収容人数制限の要請に従い対策を行うなど、これまでとは違ったライブとなった。

「ファンの皆さんが声を出せない状況だったこともあり、普段の雰囲気とはまったく違ったので、最初は戸惑いもありました。ですが、それはファンの皆さんの方が強く感じていたことでしょうし、何より長い間待ってくださっていた皆さんの表情、心のこもった拍手、手拍子にとても元気をもらいました。皆さんと一緒に声を出して盛り上がることができればベストですが、僕としてはライブを楽しめました。声を出して盛り上がれるその日を夢見て頑張るきっかけにもなったと思っています。ルールを守って参加してくださった皆さんには、本当に感謝しています」。

新たなチャレンジから得た手応え。エンターテイメントの形が変わっても、気持ちは変わらない。

「どんなときもプレッシャーはありますが、初心を忘れず頑張っていきたいです。今はコロナ禍で、色々な不安が渦巻いている世の中なので、不安がないかと言われると嘘にはなりますが、長い間たくさんの方々に支えていただいている分、ファンの皆さんはもちろん、携わってくださっているスタッフの皆さんを少しでも幸せにできるよう一生懸命やっていくのが僕らの使命だと思っています」。

◆EXILEとしての“使命感” <EXILE RESPECT>シリーズに込められた想い

そして、コロナ禍の2020年9月からスタートさせた<EXILE RESPECT>シリーズもTAKAHIROが届ける新たなエンターテイメントの形。

EXILE曲をカバーし配信していく同シリーズは、「ライブのセットリストに入らなかった楽曲、実は人気があるのにあまり披露してこなかった楽曲をはじめ、自分の思い入れのある楽曲などをEXILEのボーカリストとして、魂を込めて歌い繋いでいきたい」という想いからはじまった。

<EXILE RESPECT>配信リリース第三弾「優しい光」(提供写真)
<EXILE RESPECT>配信リリース第三弾「優しい光」(提供写真)
「優しい光」は、第一弾「運命のヒト」(2020年9月28日配信)、第二弾「Heavenly White」(2020年12月21日配信)に続く配信リリース第三弾。EXILEの31枚目のシングルとして2009年7月22日にリリースされた「THE HURRICANE ~FIREWORKS~」に収録されている楽曲だ。

リリースする楽曲は「出し惜しみせず、フットワークを軽くしておきたい」といい、今回「優しい光」を選曲した理由は「夏を精一杯楽しめないこの時期だからこそ、しっとりとした夏曲をお届けできればと考えました。EXILEとしては7月に『HAVANA LOVE』というアップテンポな夏曲をリリースしたので、また違う曲調で少しでも夏の癒やし、楽しさを感じていただけると嬉しいです」と明かす。

ミュージックビデオ(MV)では、初となるディレクションを担当。共同監督にはYASU FUJINAMI氏を迎えた。「ロードムービーのような演出なしのオーガニックなものをイメージ」したというMVについては、「撮影でも編集でも、自分は思ったことを言っていただけ(笑)」と少し申し訳なさそうに話した。

「EXILEの楽曲を歌い続けることは、オリジナルメンバーの皆さんとパフォーマンスしながら育ってきた僕の使命でもある。新たなEXILEを表現する中で要となるこの時期に、EXILEの歴史を重んじながらEXILEらしさを表現できるのは僕だけなのかもしれないと感じていますし、こういった企画があることで、寂しさを感じずに新たなEXILEを手放しで楽しんでいただけるのかなとも思っています。

…と言いつつ、ライフワークというか、大袈裟なカラオケ大会のような気持ちで僕自身も楽しんでいるんです。MVの撮影では、いつか誰かを撮ってみたいとも少し思いました。ギャラは払いたくないので、手始めに(メンバーの佐藤)大樹とか(笑)。練習がてらiPhoneで雑に撮ってみたいです(笑)。冗談ですが(笑)」。

◆EXILE TAKAHIROが語る“夢を叶える秘訣”

EXILE TAKAHIRO(提供写真)
EXILE TAKAHIRO(提供写真)
15年前、約1万人の中から夢へのきっぷを掴み、EXILEになったTAKAHIRO。大きなステージの真ん中で輝き続けるその裏には、語り尽くせない歴史が積み重なっているのだろう。

「大きな夢に向かっていくためには、乗り越えていかなければならない小さな夢がある。

その中で僕が感じているのは、楽しいと思うこともあれば、苦しいと思うこともあるし、乗り越えられる壁もあれば、ぶち当たる壁もあるということ。両極端な2つがあるからこそ、楽しいと思えることは精一杯楽しむことが大切だと思います。そんな風に着眼点を良いところに置いておけば、苦しいことがやってきたときにもカバーアップしてくれるはずです。

僕の15年間は苦しい時期の方が長かったかもしれないですが、楽しい一瞬が苦しかった何日何ヶ月をいつも補ってくれていた気がします」。

これはTAKAHIROが語った“夢を叶える秘訣”。

「振り返ってみると…ですけどね。苦しい時期にそう思えたかと言えばそうじゃなかったかもしれないですし、スランプ期なら違う答えだったと思う。でも、『いつかそういう時期がくるよ』と言ってあげられる年齢になったのかな。36歳になった今、ようやくそう思える日が来たなと。

夢を追っている最中は心配なことや不安なこともたくさんあると思いますが、精神年齢が高校生の頃から変わってないこんな僕でも、36歳になったらこんな話をしているんだから、きっと大丈夫です」。

(modelpress編集部)

■EXILE TAKAHIRO(エグザイル タカヒロ)プロフィール

12月8日生まれ。長崎県出身。2021年9月にEXILEは20周年、TAKAHIROはEXILE加入15周年を迎える。EXILE「HAVANA LOVE」、EXILE TAKAHIRO×ハラミちゃん「もっと強く - From THE FIRST TAKE」配信中。



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