OPBF東洋太平洋アトム級王者・狩野は、前の手で距離をコントロールしながらワンツー、左ボディへとつなぐ基本に忠実な正統派ボクサー。約3年3ヶ月ぶりとなるサウスポーとの対戦に向けて、入念な準備を重ねてきた。挑戦者の樋口は、中間距離で上下の打ち分けを得意とする技巧派サウスポー。今回、階級をアトム級に落としてのチャレンジとなる。自らのスタイルを貫き、王者を崩せるか。勝負の鍵は距離の取り合いにある。

前川が今年5月以来となる再起戦のリングに登場。プレッシャーをかけながら左ボディで崩していく、手数豊富な好戦型スタイルが持ち味だ。迎え撃つ上野は、コンパクトなコンビネーションを武器にするサウスポー。キャリア最軽量となるスーパーフライ級でどんなパフォーマンスを見せるか、試合の序盤から目が離せない。

2020年全日本新人王・平野は、切れ味鋭い右ストレートに決定力を秘める。長いトンネルを抜け、再び浮上のきっかけをつかみたい。林は今年5月、約5年半ぶりにリングへカムバック。両者ともに背水の陣で臨む一戦だけに、意地と意地がぶつかり合う激闘が期待される。